【狐の嫁入り前】和の趣を纏った物語を紡ぐバンドサウンドに耳を傾けて
文章を書いていて最近、日本語はとても面白いインタレスティングな言語だと思う事が時折ある。私達が常日頃使う口語や書き言葉の中で、その実感を得られる機会は確かに少ない。けれど昔から名作として語り継がれてきた作品や、川柳、都都逸なんかの言葉遊びの...
文章を書いていて最近、日本語はとても面白いインタレスティングな言語だと思う事が時折ある。私達が常日頃使う口語や書き言葉の中で、その実感を得られる機会は確かに少ない。けれど昔から名作として語り継がれてきた作品や、川柳、都都逸なんかの言葉遊びの...
気候変動に対する理解と行動喚起を目的とした音楽ライブイベント『Climate Live』(クライメイト・ライブ)。クイーンのギタリスト、ブライアン・メイの「気候危機を訴える『Live Aid』のようなイベントがあれば参加したい」という発言を...
心がさみしいとき、人はやさしい光で包んでくれるような音楽を求めてしまう。それはネオンサインのような人工的なまぶしさではなく、湖に浮かぶ夕日のような、ナチュラルなやさしさを放つ音楽。FiSHBORNは、そんな音楽を届けてくれる。言葉の力を大い...
アフターコロナ新時代の幕開けを迎える2021年。愛媛を中心に活動する4ピースロックバンド、Jessicaの初となるアルバム『Good Time』が3月3日に満を持してリリースとなる。音楽業界のみならずあらゆる人々にとって厳しい1年となった、...
古今東西、人間という生き物は所謂ギャップに弱い。可愛く見えて強い女の子だとか、クールに見えて実はちょっと抜けている人だとか。音楽でもそれは同じで、垢抜けない人が奏でるスタイリッシュなサウンドだとか、明るい曲調の中で歌われる悲しい歌詞だとか。...
“渋谷系”という言葉を聞いて、ヂラフマガジン読者の皆さんがイメージするのはどの曲だろう?ピチカート・ファイヴやフリッパーズ・ギター、カヒミ・カリィ等が世に送り出した数々の名曲の中から、私が真っ先に思い浮かべるのは、Love Tambouri...
パンタレイ(万物流転)という言葉を知っているだろうか。「この世のすべては絶え間なく変化しつづける」という意味の言葉だ。この言葉を聞いて思い浮かぶのは、変わることをいとわず形を保つことにも執着しない彼らのこと。どこまでも柔軟で自由に、音楽を心...
「忘れる」のは「捨てる」ことだと思っていた。でもどうやらそれは違うらしい。ささいなことがきっかけになってあの日の風景を思い出す。忘れたからといって捨てたわけではないのだ。pluck.の音楽はどこか懐かしくあたたかく、聴くたびに記憶の引き出し...
〈あの頃の青を探して〉という、筆者の好きなキャッチコピーがある。青春18きっぷのポスターの中にあるステキなコピーのひとつで、ある本を読んでこのコピーと出会った。ポスターの美しいビジュアルはもちろんだが、それ以上にこの言葉が心の奥にじっと残っ...
私たちはなぜ新しさばかり求めるのだろう。変化の激しい世の中では、誰しもスマートフォンのような画期的で新しい製品の発売を期待していて、新しいサービスも期待する。新しいお店も、新しい服も、新しい音楽もどんどん期待してしまう。新しさが無いと枯渇す...
シンプルイズベスト。それはいつの時代の世の中も、どんな事象においても存在する万国の共通認識だ。とは言え一見簡単で簡素な物事を表現するこの言葉は、ともすれば目立たない、印象に残らない、なんて宣われることもあるだろう。しかしこれ、実のところめち...
皆さんはYOLOというスラング英語をご存じだろうか。YOLO、正式な言い回しに直すとYou Only Live Once.「人生は一度きり」という意味だ。数年前、某アーティストの楽曲の主題にもなったことで主に海外の若者の間で流行ったこのフレ...
MONDO GROSSOの大沢伸一がオーストラリア出身のRHYME(ライム)と結成したRHYME SOの「Fashion Blogger」のミュージックビデオが、先日「LONDON FASHION FILM FESTIVAL 2020」で“...
何をどうしたって救えなかった自分の心を、音楽だけが救ってくれた。音楽を愛する人々にとって、これはきっと共通の経験なのではないだろうか。音楽には絶対に、人の心を救う力がある。音楽だからこそ、救える人の心がある。だから己の音楽で、まだ見ぬ誰かを...
皆さん、メロコアはお好きですか?メロディックハードコア、通称メロコア。どこまでも加速するドラムの2ビートに刻みのギターリフ、そして唸りを上げるシャウト。最近はボーカルの声が少し高めのちょっとポップさも混じったようなメロコアバンドなんかも、い...
古都・京都。このエリアに対してどのようなイメージをお持ちだろうか。「はんなり」という言葉に代表されるように、柔らかい雰囲気で優雅な音楽が満ちていると思っている人も多いかもしれない。しかし実際はそうではなく、大阪とも違う独自の世界観を展開する...
いくつもの音が重なって、ずっと頭の中で鳴っている。じっと耳を傾けていると意識と身体の境界線が溶け出すのがわかる。どこまでが私で、どこまでが私ではないのかが曖昧になる。それは甘やかに美しいが、少しだけ心がざわりとする。太田ひなは1996年生ま...
太田ひなの音楽は行間に似ている。行間。意味を持たせるための空白。あるいは余白。彼女の音楽はやわらかくときに力強く美しいが、それだけではない。言葉ではうまく説明できないざわめき、何故かわからないけれど直視してはいけないような得体の知れない不穏...
「いつもの夏」がなかった今年の夏に、「いつもの夏」を届けてくれたのはgingerだった。夏フェスがなかった。花火大会がなかった。海もプールも泳ぐ気力が無くなり、かき氷の味も忘れかけてしまった。あれだけ暑くてうっとうしかった真夏の太陽が、少し...
音のでかいバンドが大好きだ。That’s like Power is All.冒頭からはちゃめちゃに語彙力のない言い回しをしてしまったが、こればっかりはどれだけ言葉を飾り付けても、装飾すればするほど説得力がなくなってしまう。ただもう少し語弊...