【太田ひな】日常に存在する美しいざわめきを拾い集めるシンガーソングライター
太田ひなの音楽は行間に似ている。行間。意味を持たせるための空白。あるいは余白。彼女の音楽はやわらかくときに力強く美しいが、それだけではない。言葉ではうまく説明できないざわめき、何故かわからないけれど直視してはいけないような得体の知れない不穏...
太田ひなの音楽は行間に似ている。行間。意味を持たせるための空白。あるいは余白。彼女の音楽はやわらかくときに力強く美しいが、それだけではない。言葉ではうまく説明できないざわめき、何故かわからないけれど直視してはいけないような得体の知れない不穏...
「いつもの夏」がなかった今年の夏に、「いつもの夏」を届けてくれたのはgingerだった。夏フェスがなかった。花火大会がなかった。海もプールも泳ぐ気力が無くなり、かき氷の味も忘れかけてしまった。あれだけ暑くてうっとうしかった真夏の太陽が、少し...
音のでかいバンドが大好きだ。That’s like Power is All.冒頭からはちゃめちゃに語彙力のない言い回しをしてしまったが、こればっかりはどれだけ言葉を飾り付けても、装飾すればするほど説得力がなくなってしまう。ただもう少し語弊...
ヘアセットがうまくいかないしメイクも気に入らない。洋服は山ほどあるのに着る服がなくて、クローゼットの前でイライラしてしまう。そういう時に限って電車が遅延したりするし、駅のホームでぶつかってきた人は何も言わずに去っていく。「最悪な日」というも...
辛い日々が続いたときに、思い切り汗をかき、心に残る灼熱な体験を求めたくなることはないだろうか。そんなときはぜひFive State Driveを聴いてほしい。Five State Driveは2013年春に名古屋市で結成し、2019年にTH...
「明日からも頑張ろう」、そう背中を強く押される瞬間はどんなときだろうか。音楽が好きで、さらにライブが好きな人なら、「好きなアーティストのライブを観たあと」に、そう感じたことがあるのではないだろうか。CDやYouTubeからでは伝わらないライ...
「好きだから歌っている」。このスタンスを貫くように集まった、スリーピースバンド、街鳴り(まちなり)。ボーカルSorakoを中心としたシンプルな編成でありながら、ストレートな想いを紡ぐ音楽性は不思議な魅力に溢れている。初ライブにたまたま来てい...
終わらない悔しい夜を優しく包んでくれる、SHE’ll SLEEPの音楽をお届けしたい。彼らから滲む知性の中に、感性を放つ疾走感が深く耳に残っていて、筆者はよくリピートしている。どこまでも切なく、どこまでも強いツービートが、日常に微かな光を差...
NHK『みんなのうた』の6-7月曲として書き下ろされたOAUの新曲『世界の地図』が6月10日より配信スタート。テレビ放送に収まりきらなかったフルバージョンは、今回が初披露となる。パンク/ハードコア・シーンで活動するBRAHMANのメンバーが...
再生ボタンを押した時、カーテンが揺れて本のページが捲れた。雲の形が変わり伸ばしかけの髪がなびいた。その風は晴れた日の屋上に吹いているような強風の時もあるし、明け方に星を探しながら歩いている時に感じるやわらかな風のような時もある。それがどんな...
誰かを好きになることは不安定で不確かで、つらいし焦るし悲しい。でも遠くにいる君を見つけると嬉しくて走り出してしまう。走ってきたことなんか微塵も出さず、偶然みたいな澄ました顔できみに「おはよう」って言いたい。マイアミパーティの楽曲にはどの曲で...
5月20日に配信が開始されたmouse on the keysの4th EP『Arche』のフィジカルリリースとなるCDが6月3日に発売された。本来ならば配信と同時にリリースされるはずであったCDの発売日が延びたのは、新型コロナウイルス感染...
ガールズバンドと聞いて、どんなイメージを抱くだろうか。やわらかな声色? うっとり味わえる演奏? しなやかに駆けるライブ? ある程度「ガールズバンド」のイメージは固まっているかと思う。しかし、そんな概念をさらに広げている「炙りなタウン」という...
ロックが好きな人にも、おしゃれなシティポップやポップロックが好きな人にも、はたまたAORや昭和歌謡がお好みの人にもおすすめしたいバンドがある。2017年結成の5人組バンド、Mellow Youth(メロウユース)だ。メンバー全員が1997〜...
先日、あるニュースサイトの「海外で最もライブをしている日本人アーティスト1位は○○、2位は○○に」という記事がSNSで話題になった。その特殊な集計方法から選出されたランキングの是非はさておき、記事を見て真っ先に浮かんできたのはenvyだった...