存在感を放つZ世代シンガー、RINNEEE(吉田凜音) / スズキケント / 穂ノ佳の魅力と必聴ソング|『HEYDAY!』出演者紹介#2

三橋 温子

三橋 温子

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歌手・ラッパー・俳優・ファッションモデルなどマルチな顔をもつ、2000年生まれのアーティスト・RINNEEE(吉田凜音)。ピュアな歌声と歌詞、シンプルでありながらさまざまなルーツを感じさせるサウンドが魅力の、2002年生まれのシンガーソングライター・スズキケント。空に溶けていきそうな儚い歌声とエレクトロサウンドを巧みにマッチさせる、2002年生まれのシンガーソングライター・穂ノ佳。

8月8日(火)に新宿MARZ / Marbleで開催される、Z世代アーティストのライブイベント『HEYDAY! (ヘイデイ)』で、個性豊かなステージが期待されるシンガー3人である。

20代に入ったばかりの彼らが、自らをいかに演出し、時代をいかに切り取り、オーディエンスとの間にどんな化学反応を生じさせるのか。イベント開催を前に、それぞれの音楽の魅力を紹介していこうと思う。


RINNEEE(吉田凜音 / よしだりんね)

圧倒的かわいさを超えてくる、圧倒的音楽センス
『文句BOO』
RINNEEE
youtube動画


「かわいい」だけでは埋もれてしまうこの時代に、圧倒的にかわいいのに多才で努力家なんて、応援したくなるに決まっている。今年3月から音楽活動での名義を「RINNEEE」へ変更した吉田凜音は、ざっと数えただけでも主要SNS総フォロワーが25万人を超える22歳のアーティストだ。

13歳でビクターエンタテインメントのアイドル/ガールポップ専門レーベルからメジャーデビューし、14歳で映画『女子の事件は、大抵トイレで起こるのだ。』に出演。ラッパーとして頭角を現したのは2016年、15歳のとき。『りんねラップ』がSNSでバズり、SKY-HIからも絶賛された。

ラップユニットCharisma.comのMCいつかをプロデューサーに迎えて今年4月にリリースされた『文句BOO』を、ぜひとも最初から最後まで通して聴いてほしい。中毒性のあるヴァースと、歌唱力の高さが爆発するサビ、その個性的なギャップを1曲のなかで堪能できる。ほかの楽曲でも発揮されている幅広いフロウや豊かな表現力は、元来の才能だけでなく努力の賜でもあるのだろう。MVも平成レトロでかわいいし、〈バラライカ〉って……あのオマージュだよね?

最近は、バンダイナムコエンターテインメントによるメディアミックス型の音楽原作キャラクタープロジェクト『電音部』で、ユニット「真新宿GR学園」の大神纏(おおがみまとい)役として歌唱や声優業にも精力的。

『りんねラップ』のころのあどけない美少女は、もうすっかり大人のアーティストへと成長して自らの表現を追求している。バンド編成で出演する『HEYDAY!』では、圧倒的存在感でダンサブルなステージを披露してくれるだろう。


RINNEEE(吉田凜音)

パワフルな歌とラップ、そしてダンスパフォーマンスが魅力な2000年生まれミレニアル世代女性音楽アーティスト。音楽活動だけには収まらず俳優として映画、ドラマ、CM、そしてファッションモデルなど幅広い分野で活躍を続けている。

2021年には中国の音楽番組「黑怕女孩」(Girls Like Us)へ唯一の日本人アーティストとして出演するなど日本国内に留まらない活動を続けている。2022年からはバンダイナムコエンターテインメントが展開するプロジェクト「電音部 / 真新宿GR学園 大神 纏役」としても活躍中。

スズキケント

どこまでもピュアな世界観と、多様な音楽性が凝縮されたサウンド
『朝焼けが綺麗な街へ行こう』
スズキケント
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軽快なギターのカッティングから始まる『朝焼けが綺麗な街へ行こう』は、今年2月にリリースされた1st Digital EPの収録曲。コロナ禍の影響もあってか感じていた閉塞感を吹き飛ばすように、“ひらけた感じ”を歌いたくて書いた楽曲だそうだ。

澄んだ風を感じるサウンド、どこまでもピュアでストレートなタイトルと歌詞、そして透明感のあるハイトーンボイス。こんなに爽やかな要素が満載なのに、不意に主張するエモーショナルなギターや、〈そんな明るい笑顔でいつか欺いた大人を見下し/お酒を飲んでるいつも通りだよ〉という一瞬ドキッとするようなフレーズが、スズキケントというアーティストをもっと深く知りたいという気持ちにさせる。

高校時代から音楽活動を始めて現在大学生のスズキは、OasisやThe BeatlesなどのUKロックをルーツにもちながらも、松任谷由実や小沢健二といった日本の80〜90年代ポップスやシティポップにも影響を受けてきたという。

「爽やか」も「ピュア」も「耳なじみがいい」もすべて彼の楽曲にはふさわしいワードなのだけれど、それだけでは片づけられない、多様な要素が入り混じった音楽性は、彼が触れてきた音楽の多彩さをそのまま表しているのだろう。

ライブでは、余計なことを考えずに心地いい声と音に身を委ねるもよし。彼が音楽に乗せて放つメッセージを繊細に感じとるもよし。楽曲のあちこちに散りばめられたさまざまなサウンドを宝探しのように探しあてるもよし。最後の曲が終わったとき、どんな感情が心に広がっているのか、今からとても楽しみだ。


スズキケント

東京都出身、2002年生まれの20歳。透明感と温かさを併せ持ったハイトーンボイスの持ち主で、日常の中で感じる些細な心の震えを、繊細な感覚で紡ぐ新時代のシンガーソングライター。2023年2月8日に1st EP『もしも星が降るのなら』リリース。

穂ノ佳(ホノカ)

ポップで繊細でミステリアスな穂ノ佳ワールドの虜に
『彷徨わない』
穂ノ佳
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2021年に音楽活動を始め、今年2月からバンド編成でのライブ活動をスタートした、現役大学生のシンガーソングライター・穂ノ佳。

自身の活動はもちろん、君島大空とのデュオ編成でのライブ、コンポーザー“ニシハラ”のソロプロジェクト・peanut buttersのサポートボーカルなど、さまざまなアーティストとコラボした幅広い活動をおこなっている。

キャッチーなエレクトロサウンドと、囁くように音をなぞるように歌う不思議な歌声と、独特のワードセンスで紡ぐ繊細で少しダークな歌詞。こうして文字にするとちぐはぐな世界観にも思えるが、楽曲を聴けば、これらが高い完成度で融合していることが一発でわかる。ありそうでなかった、新しい音楽性。なかなか出会えるものではない。

Spotifyのプレイリストに選出され多くのリスナーに届いた、2022年の楽曲『彷徨わない』も、穂ノ佳ワールドが前面に押し出された1曲。踊るようなピアノに乗せた彼女の歌声はあくまでもフラットで、それなのにサビで急に意表を突いてくるし、間奏やアウトロのギターもすごい。聴く人によって受け止め方が変わる哲学的な歌詞も、Z世代には珍しい。

今夏のバンド編成でのライブは『HEYDAY!』だけかもしれないとツイートしていた彼女。Gt.西尾瞭、Gt.山本薫、Ba.高田真路、Dr.星山夢輝と奏でるバンドサウンドを、ぜひ生で味わってほしい。


穂ノ佳

東京都を中心に活動。ポップでエレクトロなトラックにのせるバンドサウンドが魅力の20歳のシンガーソングライター。昨年12月に1st EP『心に温室』をリリース。今年2月よりバンド編成でのライブ活動を始める。


(文・三橋温子)

INFORMATION

HEYDAY!

【日時】
2023年8月8日(火)
OPEN 15:00 / START 15:30

【会場】
新宿MARZ(Official Website
新宿Marble(Official Website

【料金】
一般:前売3,800円、当日4,300円(いずれも税込/ドリンク代別途必要)
学割:前売2,800円、当日3,300円(いずれも税込/ドリンク代別途必要/学生証提示)

【チケット】
イープラス(購入はこちら
※2023年7月10日(月)12:00 販売開始

【出演
um-hum / KADOMACHI / スズキケント / センチメンタルリリー / downt / バイリンジボーイ / 穂ノ佳 / RIP DISHONOR / RINNEEE(吉田凜音)

【主催】
HEYDAY! 制作委員会

【協力】
Eggs / 東放学園音響専門学校 / ヂラフマガジン

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