【THE FOURCE レポート】ATSUSHI(ex. Dragon Ash)、KOHKI(BRAHMAN / OAU)、佐藤タイジ、坂本雅幸によるスペシャルセッション

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11月20日、代官山の「晴れたら空に豆まいて」で『THE FOURCE』と題されたセッションイベントが開催された。

発起人は、9月にDragon Ashを脱退したダンサーのATSUSHI。BRAHMAN / OAUのKOHKI曰く、ATSUSHIの自宅に遊びに行った際に誘われたのが、ことの始まり。その数日後、佐藤タイジのラジオ番組に出演したKOHKIと共にATSUSHIも同行。佐藤タイジを口説くと同時に、和太鼓奏者の坂本雅幸に電話をかけたという。

この珍しい面子によるセッションが開催されることを知ったのは、イベント前日。インスタグラムのタイムラインに流れてきたKOHKIのポストには、4人が揃った写真と共に「本番前日にようやく集まってリハーサルができた」と記されていた。

意外な組み合わせに興味をひかれ、KOHKIに連絡。コロナ前のように、ふらっとライブハウスに顔を出すわけにはいかない。幸いにも入場可能という返事をもらったので、お邪魔することに。


コロナ禍に開催された『THE FOURCE』

L→R:Atsushi (odori)、Taiji Sato (g,b,vo)、Kohki (g)、Masayuki Sakamoto (taiko-1)
photo by コセ リエ

11月にして今年初の代官山。早々に新型コロナウイルスが収束していれば、「Unit」や「Loop」といったクラブやライブハウスに足を運んでいたのかも知れない。

代官山駅から徒歩1分で着くオフィスビルの地下2階にある「晴れたら空に豆まいて」に足を踏み入れたのは、この日が初めて。ずいぶん前に同じビルの地下1階にあった「山羊に、聞く?」という、これまた一風変わった名前の店で、友人のライブを観たことを思い出した(2015年12月閉店)。

受付で料金の支払いと検温、手の消毒を済ませて入店すると、会場の隅にOAUのMARTINがいたので、ご挨拶。「よくわかったね! 目立たないようにマスクを着けてたのに(笑)」という彼のジョークで緊張が緩んだことに気がつき、ハッとした。コロナ禍の真っただ中にライブを観るという状況に身構えていたらしい。

MARTINと一緒にいたスタッフや関係者達と談笑。遅れてKAKUEI(OAU)も来場することを知って頬が緩んだ。コロナ以降、友人達と再会できることが、この上なく嬉しい。

異色の顔合わせによるセッション

photo by コセ リエ

開演時の観客数は、平時の半分程度。入場者数を制限しているので仕方がないと思いつつ、コロナ禍であることを痛感して一抹の寂しさを覚えたが、歌舞伎の隈取(くまどり)を彷彿させるメイクを施したATSUSHIが登場した瞬間に、客入りのことなどどうでもよくなった。

photo by コセ リエ

ATSUSHIの鬼気迫るソロパフォーマンスに続いて現れたのは、坂本雅幸。自身が開発に携わるTaiko-1という電子和太鼓を叩く彼の顔面にもATSUSHIと同じようなメイクが施されていた。

photo by コセ リエ

KOHKIと佐藤タイジも登場。即興のジャムから、電子楽器メーカーのRolandが企画したセッション用に坂本雅幸とKOHKIが共作したという「村雨」。7拍子の複雑な楽曲に合わせてATSUSHIが舞う。佐藤タイジはベースを担当。そして久々に聴く、激しく美しいKOHKIのギターに耳を奪われた。

photo by コセ リエ

熱演を終えた4人に拍手を送りながらも、硬い面持ちでステージを見つめる観客達。マスクを着け、声を上げることなくライブを観ることに、皆一様に戸惑いを感じているように思えた。その空気を変えたのは佐藤タイジ。彼のユーモラスなMCに、会場内の雰囲気が和らいでいった。

photo by コセ リエ

ステージからATSUSHIが捌け、3人で演奏されたのは「朝焼けのHumanity」。昨年発表された佐藤タイジの2ndソロアルバム『My Hero』に収録された名曲を聴きながら、3週間ほど前に代々木公園の「re:LIVE 東京 fes」で観た彼のパフォーマンスに胸を打たれたことを思い返していた。

photo by コセ リエ

スモーキー・ロビンソンとレオン・ラッセルのカバーを挟んで迎えた終盤には、MARTINを呼び込み、映画『新聞記者』の主題歌に起用された「Where Have You Gone」。さらにKAKUEIを加えて「夢の跡」。OAUを代表する2曲で本編終了。

photo by コセ リエ

アンコールは何も決めていなかったらしく、円陣を組んで打ち合わせを始めるミュージシャン達。めったに見られない光景に、客席から笑いが漏れるが、ステージ上の6人はいたって真剣。結局、「村雨」を再演することに。数十分前に一度聴いただけの複雑な曲を演奏させられることに不満を漏らすMARTINに対し、再び笑いが起きた。息をひそめてステージを見つめていた序盤の静寂など無かったかのように。

「村雨」の余韻に浸りながらビールを飲み干し、明るくなった会場内を見渡すと、誰もが笑みを浮かべていた。

photo by コセ リエ

THE FOURCE
2020年11月20日 @晴れたら空に豆まいて

1. ATSUSHI 独演
2. オープニング即興ジャム
3. 村雨
4. 朝焼けのHumanity
5. Ooo Baby Baby
6. A Song For You
7. Where Have You Gone (Inst version)
6. 夢の跡 (Inst version)

[encore]
1. 村雨 (6人バージョン)

photo by コセ リエ

ATSUSHI (odori) – ex. Dragon Ash
KOHKI (guitar) – BRAHMAN, OAU
佐藤タイジ (guitar, vocal, bass) – シアターブルック
坂本雅幸 (taiko-1) – ex. 鼓童

guest:
MARTIN (violin) – OAU
KAKUEI (patica) – OAU

(取材/文・五辺宏明)