大手レーベルや事務所に所属せずに音楽活動をおこなう「インディペンデント(独立)アーティスト」を対象に、楽曲配信や活動サポートなどのサービスを提供しているTuneCore Japan。
ジャンル問わずさまざまなアーティストのパートナーとして伴走するTuneCore Japanが、いま最もプッシュしたいのはどのインディペンデントアーティストなのか。
この連載では、TuneCore Japanが選ぶ最旬アーティスト数組の中から、ヂラフライターがグッとくるアーティストを毎回2組ずつ厳選してご紹介。
第7回は、健全な生活を通じてHIPHOPにリアルを紡ぐラッパー【SOMAOTA】、音楽を通して率直な想いを鮮烈に響かせるシンガーソングライター【mayu】にフィーチャーする。
SOMAOTA
LIFE STYLE MAFIA −−健全な生活を送るからこそ紡げるリリックがある
HIPHOPを活動の場としながらダーティなことには手を出さず、健全な生活を送る自称“LIFE STYLE MAFIA”のSOMAOTA(ソウマオオタ)。
現在は謎の音楽シェアハウス“DUCK HOUSE”に移住し、多様なミュージシャンとのコラボを実施している。
「生活と音楽は不可分である」という思想の元に音楽制作を続ける彼は、健全な生活の中で感じ取った疑問や憤りを鋭くリリックに落とし込んでいく。
2023年にリリースされた『文化的不感症』は、まさにその健全な生活を送る中で抱いた違和感をバチバチに尖らせて楽曲に落とし込んでいる。
物質主義と綺麗事で塗り固められた社会に一石を投じるようなリリックとなっており、人間らしさや自分らしさを失わないように、自分の生活を振り返れということを繰り返し歌っている。
こちらの『文化的不感症』は、2024年4月17日リリースのアルバム『Lost Humanity』に収録されている。アルバムタイトルからしてメッセージ性を色濃く感じ取れる1枚だ。サウンドには身体性を取り戻せるような、つい踊り出してしまうようなグルーヴ感を持たせており、リリックには人間らしさを回復させることの重要性が紡がれている。
『文化的不感症』
SOMAOTA
現代のリアルを体現し、「健全」と「退廃」の二面性を併せ持つ
健全な生活を送りながらも、楽曲ではどこか退廃的な雰囲気を纏うSOMAOTA。
現代の日本社会を生きる大多数の人間にとっては、ドラッグやギャングといった存在よりも遥かに身近で実感としてそこにある「健全な生活」。一見恵まれたように見える社会の中で抱く違和感を紡ぐことこそが、現代のHIPHOPにおいてはリアルでありMASSであり、大きなエネルギーを生み出しているのだ。
そして、その健全な生活とそこにある違和感をフェイクではなくリアルに仕上げているのがSOMAOTAであり、彼の中には健全と退廃の二面性が両立している。その二面性こそが、彼の紡ぐ音楽の魅力なのかもしれない。
INFORMATION
PROFILE
SOMAOTA
1999年、神奈川県川崎市生まれのラッパー/トラックメイカー。HIPHOPのメインイメージであるギャングスタ/ドラッグ/パーティーとは真逆のスタイルで、タバコもドラッグも酒もやらずに朝は必ず7時起き、自身の生活スタイルを“LIFE STYLE MAFIA”と呼ぶ。「生活と音楽は不可分である」という思想の元、生活の中で感じる違和感や疑問を楽曲の中に落とし込んでいる。大学卒業後は大阪・大国町の謎の音楽シェアハウス“DUCK HOUSE”に移住。この音楽シェアハウスを基盤に多様なミュージシャンと繋がり日夜制作に励む。また、関西のHIPHOPコレクティブ Black petrolのMCとしても活動している。
RELEASE
New EP『Lost Humanity』
2024.4.17 Release
EVENT
DUCK HOUSE Presents
New EP『Lost Humanity』
Release Party
【DATE】
2024.5.24.Fri Open 19:00 / Start 19:30
【PLACE】
SOCORE FACTORY(大阪)
【ACT】
DUCK HOUSE、No Fun、and more…
【DJ】
judgeman
【TICKET】
Adv ¥2,500(D別) / Door ¥3,000(D別)
・イープラス
・各アーティスト取り置き
・SOCORE FACTORY予約
※当日の並び順は先着順になります。
音楽配信サービスでSOMAOTAを聴く
mayu
鮮烈に光を放つシンガーソングライター、mayu
音楽を通して鮮烈な存在感を見せつける、オルタナティブシンガーソングライターのmayu。
2018年にはピッコマ『君の膵臓を食べたい』のCMソングとして『Young life』が使用されており、その楽曲に惹かれた多くの人が彼女の存在を探し求めた。
2023年は精力的に活動を行なっており、3年ぶりに新曲のリリースを果たしている。いずれも、んoonのBa.積島直⼈が編曲・プロデュースを担当しており、彼女の魅力が全面に押し出された曲となっている。
そのうちの1曲としてリリースされた『我らは』では、mayuの持つ輝きを存分に発揮している。
踊り出したくなるようなサウンドに合わせて颯爽と街を闊歩する彼女の姿はとても格好良く、眩しい。透明感を持ちつつも強さがある彼女の歌声と、君と私−−“我ら”のふたりぼっちの孤独と歓喜が表現された歌詞がマッチし、彼女の鮮烈な存在と輝きをより強固なものにしている。
『我らは』
mayu
率直で飾らない言葉と歌声の持つ力
このポストをみた瞬間、心を掴まれた。
mayuの楽曲で歌われる言葉は飾らない率直なものが多い。そのためにその歌詞に込められた想いがダイレクトにリスナーに伝わってくる。それは彼女の歌声が持つ唯一無二のパワーがあってこそ響くものなのだと思っていたが、実際は少し違うようだった。
彼女の率直な声なき言葉はこんなにも美しく、音楽に対する喜びに溢れている。
何気ないポストに書かれた言葉だけでここまで力を持たせることができるからこそ、あの歌声に負けずに響いてくるのだと思う。
INFORMATION
PROFILE
mayu
オルタナティブシンガーソングライター、mayu。2023年4月に、3年ぶりとなる「むさぼる / カラフル」を、同年9月には「我らは」、10月には「waltz」を2ヶ月連続リリース。これらの楽曲は、んoonのBa.積島直⼈が編曲・プロデュースを担当した。 2024年4月30日に下北沢Threeで、本体制になって初のバンド編成ワンマンライブを予定している。
LIVE
mayu バンドセットワンマンライブ
【DATE】
2024.4.30.Tue Open 19:00 / Start 19:30
【PLACE】
下北沢Three
【TICKET】
LivePocket -Ticket-
音楽配信サービスでmayuを聴く
(文・宮本デン)
TuneCore Japan
自分で作った楽曲を、利用者であれば、『誰でも』世界中(185ヶ国以上)で55以上の配信ストア・プラットフォームへ配信できる、米音楽配信ディストリビューションサービス『TuneCore』の日本版。2012年10月より、日本でのサービスを開始しており、アーティストへの還元総額は393億円を突破。「あなたの音楽でセカイを紡ぐ」のビジョンのもとアーティストをサポートし、音楽の素晴らしさを世界中に広めるため、積極的にサービスを展開しています。