【PUSH!! by TuneCore Japan #2】Mom(シンガー) / KOMONO LAKE(ユニット)|2023年11月の最旬インディペンデントアーティスト

宮本 デン

宮本 デン

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大手レーベルや事務所に所属せずに音楽活動をおこなう「インディペンデント(独立)アーティスト」を対象に、楽曲配信や活動サポートなどのサービスを提供しているTuneCore Japan。

ジャンル問わずさまざまなアーティストのパートナーとして伴走するTuneCore Japanが、いま最もプッシュしたいのはどのインディペンデントアーティストなのか。

この連載では、TuneCore Japanが選ぶ最旬アーティスト数組の中から、ヂラフライターがグッとくるアーティストを毎回2組ずつ厳選してご紹介。

第2回は、感性をフル活用してクリエイターとして躍進を続けるシンガーソングライター【Mom】、あたたかく柔らかいシティポップを紡ぐスリーピース・ユニット【KOMONO LAKE】にフィーチャーする。


Mom

その一声に心を掴まれる。独特なリリックとトラックの調和

〈アイスクリームが溶けるその前に〉

このリリックを見ただけであの独特なトラックが頭の中で再生される人も多いのではないだろうか。

2018年初頭より活動を本格化し、2020年に発表した『あかるいみらい』で10〜20代の若者を中心に大きく話題となりその存在感を鮮烈に見せつけたシンガーソングライター、Mom(マム)。

一声発しただけで心を掴まれる彼の楽曲は、内省的で時にオフェンシブなリリックと、海外のヒップホップシーンを感じさせつつも日本人の感性に底から訴えかけてくるようなトラックで形作られている。

YouTubeで公開されている『バッドデイズ・オンファイヤー』は日々の憂鬱や生きづらさをまとめて燃やしてしまおうとするエキセントリックさも見せている。

「嫌なことも多いかもしんないけどさ、それでもなんとなく生きていこうよ」

そんな彼のキラキラではない緩さと受け入れが、私たちの日常には必要なのかもしれない。

『バッドデイズ・オンファイヤー』
Mom
youtube動画
中毒性が高いからこそ、Momの音楽は聴いた人に寄り添い続ける

不安、希望、諦観、日常…….あらゆる事象を凝縮して少しメランコリックに表現した彼の音楽では、一曲一曲に込められた情報量が多い。そのため、聴いていると感情を心地よく揺さぶってくる。

にもかかわらず、曲を聴き終えた後はとても穏やかな気持ちにさせてくれるのだ。

Momの音楽は非常に中毒性が高い。だからこそふとした瞬間に思い出すことができるし、いつでも彼の音楽と共にあることができる。ふと思い出した音楽の心地よさに身を任せて、日常の憂鬱や生きづらさを癒すこともできるだろう。

INFORMATION
PROFILE

Mom

20歳、現役大学生。 16歳の頃、DTMによる音楽制作をスタートする。ニュースクール、ミドルスクール期のヒップホップや、OFWGKTAやSave Money Crewなどの若い音楽集団に強い影響を受ける。インド料理が好き。

RELEASE

Mom 6th Album
『悲しい出来事 -THE OVERKILL-』
2023.11.08 Release

配信 / ダウンロード
CD 3900yen(tax in) / USB 2000yen(tax in)

音楽配信サービスでMomを聴く

KOMONO LAKE

どこか懐かしくノスタルジーを感じる、優しくてポップな音楽

イラストレーターとしての側面も持つ台湾在住のシンガー・Kanbin、元Kero Kero Bonitoとしても知られるロンドン出身のプロデューサー・SKYTOPIA、Night Tempoほかサポートワークもこなすベーシスト・Kurojiにより2021年に結成されたスリーピース・ユニット、KOMONO LAKE(コモノレーク)。

「自然派シティポップ」と名乗る彼女らの音楽は日常の中に優しく溶け込んでくる。シティ・ポップ、昭和歌謡やSoul/R&Bに影響された音楽性によって紡がれた楽曲は、どことなくノスタルジーを感じさせてくれる。

日本と台湾を拠点としたボーダーレスな活動が、日本のガラパゴスな音楽文化に新しい要素をもたらしてくれるかもしれない。

2023年に公開された『One By One』は彼らが影響を受けた音楽を色濃く表している。MVの内容とタイトルを照らし合わせて聴いてみると、ちょっとクスッときてしまう。そういう遊び心も引き込まれる要因の一つである。

『One By One』
KOMONO LAKE
youtube動画
日常をポップに切り取り、特別でもなんでもない日々を暖かく包み込む

「自然派シティポップ」というだけあり、彼女らの音楽には「河川敷」や「植物が生い茂る小さめの駅」など、手の加えられた状態が自然な形となった都会の情景がよく似合う。

「日常をどう切り取り、表現するか」はアーティストによってさまざまだが、KOMONO LAKEに関してはポップに表現することを信条としているような印象を受ける。そしてその表現には、「明るさ」の押し付けがましさがない。

変わり映えのない日常に疲れてしまい、閉塞感を抱えてしまうことは誰しもあることだ。そんな時に彼女らの歌に触れることができたら、その優しく包み込んでくれるようなポップさに救われることもあるかもしれない。

INFORMATION
PROFILE

KOMONO LAKE

シティ・ポップ、昭和歌謡やSoul/R&Bに影響された音楽性を特徴としたスリーピース・ユニット。 イラストレーターとしての側面も持つ台湾在住のシンガー・Kanbin、元Kero Kero Bonitoとしても知られるロンドン出身のプロデューサー・SKYTOPIA、Night Tempoほかサポートワークもこなすベーシスト・Kurojiにより2021年に結成後、立て続けにシングルとEPをリリース。Spotify『シティポップの今』『Women’s Voice』、Apple Music『最新ソング:J-Pop』、DJ HASEBEセレクトによる『TOKYO GROOVE』など含めた各種公式プレイリストを賑わせる。

また、22年にMUSIC B.B.出演により地上波デビュー、FMヨコハマで1ヶ月間の番組ナビゲーターを担うなどメディア出演も行う傍ら、同年11月にはリモート体制で制作した1st アルバム『SUNSHOWER』をリリース。 アルバムと連動したクラウドファンディングや、23年1月には台湾ツアーも成功させ、精力的かつボーダレスな活動を続けている。

RELEASE

KOMONO LAKE 17th Single
『Silence』
2023.11.01 配信開始

配信 / ダウンロード

LIVE

2024年には3枚目となるEPをリリース、東京でのライブを予定
※最新情報はInstagramなど、SNSをチェック!

音楽配信サービスでKOMONO LAKEを聴く


(文・宮本デン)


TuneCore Japan

自分で作った楽曲を、利用者であれば、『誰でも』世界中(185ヶ国以上)で55以上の配信ストア・プラットフォームへ配信できる、米音楽配信ディストリビューションサービス『TuneCore』の日本版。2012年10月より、日本でのサービスを開始しており、アーティストへの還元総額は393億円を突破。「あなたの音楽でセカイを紡ぐ」のビジョンのもとアーティストをサポートし、音楽の素晴らしさを世界中に広めるため、積極的にサービスを展開しています。