それでも誰かを好きになるし、それでも誰かを愛してしまう。恋愛にまつわる必聴ラブソング

望月 柚花

望月 柚花

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愛とか恋とかの形は人によって様々で、何が正しくて何が正しくないのかは誰にも決めることはできないと思っている。誰かが誰かを好きになることは誰にも止めることはできないし、あなたの愛や恋をいいか悪いか判断する権利は、あなた以外には存在しない。

今回は様々なラブソングを集めてみた。失恋した人も、片想い中の人も、誰かを愛している人も、この中でお気に入りのラブソングが見つけられたらと思う。


さよならを告げる愛の歌

『old crime』 塩入冬湖

『old crime』はバンド・FINLANDSのボーカル、塩入冬湖(しおいりふゆこ)のソロ名義の楽曲。あたたかみのあるギターの音色と、一度聴いたら忘れられない塩入冬湖の情感あふれる個性ある歌声が印象的。

誰かを愛することは途方もなく孤独な気持ちになるし、自分と誰かの世界が壊れるときの悲しみは果てしなく形容しがたい。そんな切なさを感じる繊細な曲。

『恋と病熱』 米津玄師

米津玄師のファーストアルバムに収録されている曲で、今現在の彼の音楽の面影を感じることができるので米津玄師の初期を知りたい人にもおすすめ。タイトルは宮沢賢治の詩集『春と修羅』の中の一編『恋と病熱』から引用してきているのかもしれない。

愛する「あなた」がいない世界ではいろんな物事が色褪せていって、何もかもを嫌いになってしまう。誰かを愛することも誰かに愛されることも、誰かを嫌うことも誰かに嫌われることも含めて恋とか愛は虚しい。そんな感情を繊細に表現している。

『不幸ちゃん』 ヒグチアイ

浮気をされた女の子の歌で、明るく可愛らしい音使いがキャッチーで耳に残る。浮気を疑うところから確信に変わるまでの歌詞にリアリティがあって思わずドキッとしてしまう。

『センチメンタルシスター』 yonige

この恋が駄目なことは自分が一番わかっているのに、それでも愛してしまう複雑な心情をyonigeが歌う。

恋愛のどうしようもない気持ちを紛らわすために夜通し遊ぶ。朝なんかこなくていいと思っていても朝がくることにむかついて、朝焼けを見ると何故か涙が出るような、そんな情景が浮かぶ。

『balloon』 泉まくら

布団の中でスマホをいじる。他のかわいいこのSNSを見てはため息をついてしまう。あなたも本当はそういう子と一緒になった方がいいと思ってしまう。誰かを好きになることのしんどさや恋愛のしんどさに疲れてしまったときに聴きたい曲。

『Slave of Love』 ビッケブランカ

何度も恋をしてもいつも結末は悲しいもので、もう恋なんてしない!と決意する。だけどまた誰かに恋をして、誰かを愛してしまう。そんな恋愛の滑稽さをコミカルに表現している。

この曲を聴くと、失恋してどれだけ泣いていても、人生から永遠にあなたという存在が消えても、自分には楽しく生きる権利があると明るくなることができる不思議な曲。

誰かを想う片想いソング

『あなたは煙草 私はシャボン』 ラブリーサマーちゃん

年上の人を好きになってしまったときにぴったりで、好きな人に近づきたくて背伸びをするけど届かない、そんな恋する女の子の気持ちがわかる。切なさと虚しさ、少しの寂しさと、いっそのこと清々しいような気持ちが凝縮された楽曲。

『迷走』 GOOD ON THE REEL

誰かを好きになるとどうしていいかわからなくなるけれど、それでも好きな人のそばにいたい。恋愛に付随する戸惑いや迷いをテンポよく歌う。爽やかでいて切ない気持ちになるメロディーが耳に残る。GOOD ON THE REELの楽曲の中でも個人的に推したい必聴曲。

『恋をした』 showmore

誰かを好きになるとドキドキするし不安だし、ちょっとのことで一喜一憂してしまう。アップテンポなラブソングで、恋をすることの素敵さを歌う。

叶わない恋かどうかだなんて誰にもわからないし、決めることもできないのだと思うと明るい気持ちになれる。恋は楽しいと同時に疲れるものでもあるけれど、恋をする人は輝いていると感じる曲。

恋が愛に変わるとき

『リトルラブソング』 Suck a Stew Dry

誰かの一番になることは難しいし、誰かを一番に愛することも難しい。大好きで大切で愛しているから言えないこともあるし、好きだから素直になることができない。

でも、あなたに出会って恋をして、誰かを愛して、はじめて自分の手が冷え切っていたことに気づく。そのあたたかさを死ぬまでそばで感じていたい。少ない音数のシンプルな楽曲だが、歌声に情感が溢れている愛の歌。

『フユノ』 ヒトリエ

愛する人との時間が永遠ではないことや、切なさ、悲しさ、虚しさ。孤独は一人の時にだけあるものではなく、二人だとしても孤独になりえるのだということを感じる。イントロのピアノが美しく雪の降る情景が浮かぶ。

いつかこの言葉にできないような切なさを忘れても、あなたのことを忘れないでいたい。あなたといた時間をおぼえていたい。そんなメッセージを感じる。

『KISS』 CRCK/LCKS

誰かを愛する人は輝いている。自信がなくて、誰かといると疲れてしまうから素直に飾らないでいることができる相手は大切にしたいと思える。一緒にいると満たされる、存在が光になるような人と聴きたい楽曲。

(文・望月柚花)