【RSD Drops 2020】RECORD STORE DAYが8〜10月に分散開催。アナログレコードデビューにも!

五辺 宏明

五辺 宏明

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「レコードブーム」という言葉を耳にするようになって久しい。サブスク全盛の中、根強い人気を誇るアナログレコード。若い世代にも音楽を聴く手段の一つとして浸透してきたように思う。

世界各国で売り上げを伸ばすアナログレコードの人気再燃に一役買ったと思われるのが、RECORD STORE DAY(レコード・ストア・デイ)だ。


2008年にスタートしたRECORD STORE DAY

独立系・個人経営のレコード店を支援するイベントとして第1回目のRECORD STORE DAYが開催されたのは2008年4月19日。イベントの趣旨に賛同したアメリカ国内の約100店舗で、12タイトルの限定アナログ盤が販売された。

当時は既にダウンロードして音楽を聴くことが一般に浸透し、CDやアナログレコードの売り上げが減少の一途をたどっていたが、店頭でしか入手できない貴重盤を求め、多くの愛好家がレコード店に並んだという。

サンフランシスコのキックオフイベントにメタリカが参加したことも大いに話題を呼んだ。

ポール・マッカートニーやエルトン・ジョンといった大物アーティスト達の協力もあり、現在では世界23ヶ国のレコード店が参加する一大イベントに成長。毎年4月の第3土曜日に開催されるレコードの祭典として広く認識されている。

日本での初開催は2009年。集客数も発売される限定アイテムの数も年々増加。アーティストが出演するインストアライブやDJイベントも盛況で、アナログレコードに馴染みの薄かった若い音楽ファンからも注目を集めている。

RSD Drops 2020

例年同様、4月の第3土曜日(4月18日)に予定されていた本年のRECORD STORE DAYは、新型コロナウイルス感染拡大の影響により延期。一度は6月20日の開催が発表されたが、最終的には「RSD Drops 2020」と称して8月29日(土)、9月26日(土)、10月24日(土)の3回に分けて開催されることが決定した。

「RSD Drops」という名称は「発売=店頭にドロップする、置いていく」というスラングが由来となる。

本来、RSD限定商品は店頭販売がメイン。あくまでもレコード店に足を運んでもらうことが目的なので、オンラインでの販売開始日は発売日よりかなり遅めに設定される。当然ながらその前に完売している商品も。

しかし、新型コロナの影響を受け、今年に限り発売日の13時よりウェブ販売が解禁された。「レコードには興味があるけど、レコード屋ってちょっと入りづらくて…」という方もこの機会にRSD限定盤を入手して、憧れのレコード生活を始めてみては?

それでは8月29日に発売されるRSD限定商品の中から、気になる4作品をピックアップ。当日は、私もレコード店に並ぶつもりだ。

PHILLIP RANELIN & WENDELL HARRISON
『A MESSAGE FROM THE TRIBE』

レーベル: DEEP JAZZ REALITY / TRIBE / OCTAVE-LAB
フォーマット: LP
定価: 3,850円+税
品番: OTS-213
side-A: 1. What We Need / 2. Angela’s Dilemma (Instrumental) / 3. Angela’s Dilemma (Vocal) / 4. How Do We End All Of This Madness (Instrumental) / 5. How Do We End All Of This Madness (Vocal)
side-B: 1. Wife / 2. Merciful / 3. Beneficent

国内外のレコードコレクターから絶大な支持を受ける中古レコード店「Universounds」の尾川雄介が監修する再発プロジェクト「DEEP JAZZ REALITY」から、デトロイトの名門TRIBEを代表する名盤が復刻。

TRIBE主宰のフィル・ラネリンとウェンデル・ハリスンが双頭名義で発表した『A MESSAGE FROM THE TRIBE』は、楽曲数や収録内容、ジャケットが異なる複数のバージョンが存在する。今回は1973年リリースの通称「地球ジャケ」(PRSD-2226)を帯付きで完全復刻。スピリチュアルなブラックジャズやレアグルーヴのリスナーはもちろん、帯付きレコード・マニアも要チェック。

cro-magnon
『Midnight Magic Feat. ROY AYERS』

レーベル: HMV record shop / KAWASAKI RECORDS / Jazzy Sport
フォーマット: 7inch
定価: 1,500円+税
品番: HR7S180
side-A: Midnight Magic Feat. ROY AYERS (DJ KAWASAKI 45Edit)
side-B: Midnight Magic Feat. ROY AYERS (DJ KAWASAKI 45Edit Instrumental)

DJ KAWASAKIが主宰するKAWASAKI RECORDSの第5弾シングル。

“Searching”、“2000 Black”、“We Live In Brooklyn Baby”、“Everybody Loves The Sunshine”等、世界中のダンスフロアを揺さぶり続ける数々のクラシックを生み出したリビングレジェンド、ロイ・エアーズをフィーチャーしたcro-magnonの人気曲が初の7インチ化。

今作はKAWASAKI RECORDSとJazzy Sportとのコラボ企画。DJ KAWASAKIがJazzy Sport代表のMasaya Fantasistaとcro-magnonのメンバーに熱烈なラブコールを送り、今回の7インチ化が実現したという。「オリジナルのグルーヴを存分に生かした7インチ限定のエディット」とのこと。是が非でも入手したい。

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黒川沙良
『イイネシナイデ / ブリコー』

レーベル: Kissing Fish Records
フォーマット: 7inch
定価: 1,800円+税
品番: KMKN57
side-A: イイネシナイデ
side-B: ブリコー

黒川沙良の新作7インチは、配信のみでリリースされた2曲のカップリング。

中学時代からライブハウスで演奏活動を続け、2枚のCDを発表していた黒川沙良が一躍その名を轟かせたのは、2017年に7インチでシングルカットされた『ガールズトーク / I Still Love You』。東洋化成が主催する「レコードの日」の対象商品ということもあって注目度も高く、早々に完売。ライブ会場のみで販売された別ジャケ盤も今や入手することが難しい。

2018年にリリースされた『Now Best One / Allnight (T-GROOVE Remix)』もヒットを記録。今回の7インチも激しい争奪戦が予想される。プレス数が多いことを祈るしかない。

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SUPER JUNKY MONKY
『R.P.G / IF』

レーベル: GREAT TRACKS
フォーマット: 7inch
定価: 1,900円+税
品番: DQKL-7113
side-A: R.P.G
side-B: IF

さらに今回は、特別協賛枠として「GREAT TRACKS Order Made Vinyl」が参加。通常はオフィシャルサイトでしか買えない限定商品が、「RSD Drops 2020」の開催を記念して店頭で販売される。

「GREAT TRACKS Order Made Vinyl」は、ソニー・ミュージックダイレクトのアナログ専門レーベルが、商品化リクエストに基づいて限定プレスのアナログレコードを制作するプロジェクト(欧米ではアナログレコードのことをVinylと呼ぶ)。詳しくは、こちらの過去記事を参照いただきたい。

店頭販売が予定されている11タイトルの中には、手前味噌ながら選曲に関わらせていただいたSUPER JUNKY MONKYの7インチシングル『R.P.G / IF』も。

7インチのリリースと同時期に放送されたスペースシャワーTVの特番には電気グルーヴの石野卓球や、SUPER JUNKY MONKYに多大な影響を受けたという上ちゃん(マキシマム ザ ホルモン)、草刈愛美(サカナクション)、Hisayo(tokyo pinsalocks / a flood of circle)、金子ノブアキ(RIZE)が出演した。

90年代にキッスやナイン・インチ・ネイルズから全米ツアーのサポートを依頼され(共に実現せず)、米国『Billboard』誌の表紙を飾ったSUPER JUNKY MONKY。海外からも高い評価を得た無類のサウンドは、若いロックファンにも響くに違いない。

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(文・五辺宏明)


RECORD STORE DAY JAPAN 公式サイト

RECORD STORE DAY official website

GREAT TRACKS Order Made Vinyl 公式サイト