新型コロナショックで閉店したライブハウスと、今日からできるライブハウス支援

三橋 温子

三橋 温子

「新型コロナショックで閉店したライブハウスと、今日からできるライブハウス支援」のアイキャッチ画像

高校時代に足繁く通った札幌のライブハウス『COLONY』が、新型コロナウイルスの影響を受けて閉店を余儀なくされた。ブレイク前のサカナクションをはじめ多くのアーティストを輝かせたあのステージは、思いもよらない早さで幕を閉じてしまった。

ライブハウスやクラブを運営する全国283事業者のうち、95%が減収、48%が「3か月もつかわからない」と回答(セイブ・ザ・リトルサウンズ調査より)。事態の深刻化を受けて、現在さまざまな支援プロジェクトがスタートしている。

閉店という苦渋の決断をしたライブハウスにはこれまでの感謝の気持ちを、いち早く支援を開始した方々には敬意を表しつつ、閉店一覧と支援一覧を調べうる範囲で掲載する。

※最新情報をお持ちの方はこちらからお知らせいただけると嬉しいです。
※最終更新日:12月4日


CLOSE – 閉店 –

Live space anima(東京・四谷)

ライブをはじめ、演劇やポップアップストアなどさまざまな用途で親しまれてきたイベントスペース。

CANOPUS(東京・池袋)

多目的利用にこだわり、ライブやパーティなどに対応。「タルタルたっぷりチキン南蛮」などフードも人気だった。

JAZZSPOT J(東京・新宿)

早稲田大学ジャズ研のバンド仲間である、オーナー幸田稔さんや森田一義(タモリ)さんが中心となって開業した老舗ジャズバー。

COLONY(北海道・札幌)

メジャーから地元のインディーズまで多彩なアーティストが出演した、札幌すすきのを代表するライブハウス。元スタッフによる新ライブハウス『PLANT』開店に向けたクラウドファンディングをWIZYにて8月23日まで実施中。

  • 北海道札幌市中央区南7条西4丁目2-6  LC拾壱番館B1F
  • 2001年開店 / 2020年4月13日営業終了、4月末日閉店
  • 公式サイト
  • 公式Twitter
京都VOXhall(京都・河原町三条)

今年40周年を迎える老舗ライブハウス。ビルの閉鎖を受けてやむなく閉店となったが、移転・再出発を目指してこちらのサイトで支援を募っている。

  • 京都府京都市中京区河原町通三条下ル大黒町44 河原町VOX4F
  • 1980年開店 / 2020年4月末日閉店
  • 公式サイト
  • 公式Twitter
Hey-JOE(神奈川・横浜)

プロミュージシャンから地元のアマチュアミュージシャンまで幅広く出演。音楽とともに楽しめる料理も人気。

LIVE HOUSE GIG SHOWA(沖縄・那覇)

ライブハウス『Royed』を運営していたオーナーがオープン。ライブやパーティなどで地元民に親しまれた。

  • 沖縄県那覇市泊3-7-14 国際貿易ビルB1F
  • 2013年開店 / 2020年5月末日閉店
  • 公式Twitter
VUENOS / Glad / LOUNGE NEO(東京・渋谷)

渋谷・円山町の『clubasia』を運営する企業が手がけていた3店舗。『clubasia』は存続支援プロジェクトをCAMPFIREにて6月15日まで実施中。

LIVE HOUSE 獅子王(東京・巣鴨)

ドラマーの秋元清実さんがオーナーを務めるライブハウス。ライブやジャムセッションのほか、落語・講談イベントなども行なわれた。

ライブスペース音(大阪・難波)

キャパ30人ほどのイベントステージ。楽器・設備の無料レンタルやビデオ撮影もでき、プロを志すミュージシャンや趣味で音楽を楽しむ人たちに愛された。

G-shelter(沖縄・那覇)

観客を入れた実店舗での営業は終了し、今後はネット配信事業にシフト。音楽・アート・映画などを愛する人たちが集まる場所として2004年にスタートした。

HUMAN STAGE(沖縄・宜野湾)

MONGOL800、HY、ORANGE RANGEなど沖縄出身のアーティストが多数出演。2019年公開の映画『小さな恋のうた』のロケ地でもある。

STARGIC ROOM(神奈川・登戸)

ミュージシャンやDJ、お笑い芸人などさまざまなエンターテイナーが利用。経済面より先の見えない不安から閉店を決断したという。

  • 神奈川県川崎市多摩区登戸2519-1
  • 2002年開店 / 2020年6月末日閉店
  • 公式サイト
新宿 SACT!(東京・新宿)

明治通り沿いにあるキャパ約50人のライブハウス。これから活躍する次世代アーティストが多数出演。イベント後のバータイムも人気だった。

CLUB GOODMAN(東京・秋葉原)

イケベ楽器店が20年以上にわたり運営してきたライブハウス。充実した機材ラインナップに定評があった。同ビル内のリハーサルスタジオ・STUDIO REVOLEも閉店。

NAGOYA Blue Note(愛知・名古屋)

ニューヨークの伝統的ジャズクラブ・ブルーノートの日本4店舗目としてオープンした、栄エリアのジャズクラブ。食事をしながら生演奏を楽しめる。

池袋RUIDO K3(東京・池袋)

1972年に『新宿RUIDO』にオープンし、東京3店舗・大阪1店舗を展開するルイードグループ。そのひとつである『池袋RUIDO K3』はキャパ約150人のライブハウス。跡地には『新宿レッドノーズ』がリスタートする『池袋リヴォイス』が9月にオープン。

TH HALL(大阪・吹田)

関大前に位置する地域密着型ライブハウス。関西大学の軽音サークルや関西大学出身ミュージシャンらがステージを賑わせた。

  • 大阪府吹田市千里山東1-6-16 TH PLAZA 2F
  • 1996年開店 / 2020年9月20日閉店
  • 公式サイト
新宿RUIDO K4(東京・新宿)

1984年に尾崎豊の初ライブが行なわれるなど、若かりし頃の著名アーティストが多数出演した『新宿RUIDO』。原宿移転を経て、2005年に名称を変えて歌舞伎町でリスタートした。

下北沢GARDEN(東京・下北沢)

キャパ600人を誇るエリア最大規模のライブハウス。2020年10月25日より国立音楽院の協力で『GARDEN 三宿BRANCH(仮)』としてリスタート。将来は新生GARDENのオープンも視野に入れている。

morph-tokyo(東京・六本木)

東京ミッドタウンそばという六本木の一等地で営業。キャッチコピーは「ニューヒッピームーブメントをはじめよう」。

Sound Hall a.C(長野・松本)

松本市の老舗ライブハウス『パンプキンヘッド』がリニューアルし、2004年にオープン。メジャーアーティストの全国ツアーでもよく利用された。

  • 長野県松本市大手1-3-30 ニュー大手ビル1F
  • 2004年開店 / 2020年11月末日閉店
四谷天窓 / 四谷天窓.comfort / 恵比寿天窓.switch(東京)

アコースティックライブを中心とする、天窓グループのライブハウス。閉店発表コメントでは「復活」を強く誓っている。

  • 四谷天窓:東京都宿区高田馬場 3-4-11 BaBa hatch 3F
    四谷天窓.comfort:東京都新宿区高田馬場 3-4-11 BaBa hatch 5F
    恵比寿天窓.switch:東京都渋谷区恵比寿3丁目28-4 B1F
  • 四谷天窓:2001年開店 / 2020年11月末日閉店
    四谷天窓.comfort:2004年開店 / 2020年11月末日閉店
    恵比寿天窓.switch:2006年開店 / 2020年12月末日閉店
  • 公式サイト
  • 公式Twitter
Zher the ZOO YOYOGI(東京・代々木)

有名アーティストも多数出演したキャパ280人のライブハウス。2021年1月26日開催の百々和宏・ヤマジカズヒデ・穴井仁吉・クハラカズユキ・細海魚による特別興行『Another Day January 26』が実質のラストライブとなる。なお、閉店理由は「諸般の事情」としている。

赤坂CLUB TENJIKU(東京・赤坂)

バンドライブからDJイベントまで幅広く開催し、コロナ以降も配信ライブを精力的に実施してきた。スタッフは2021年以降、姉妹店の『両国SUNRIZE』で活動を再開。

SUPPORT – 支援プロジェクト(音源・グッズ販売) –

ここでは、全国・地域・複数のライブハウスを対象とした支援を目指すプロジェクトを紹介。このほかにも全国各地のライブハウスが個別に支援を募っているので、各ライブハウスの公式サイトやSNSをチェックしてみてほしい。


☞ 全国のライブハウスを対象とした支援

Save Our Place

音楽配信サイト『OTOTOY』によるプロジェクト。ミュージシャンがつくる音源を『OTOTOY』で販売し、その売上をミュージシャンが希望する全国のライブハウスへ届ける。

SAVE THE LIVEHOUSE(ライブハウス緊急支援)

ライブカメラマンでもある写真家・石井麻木さんの写真展『3.11からの手紙/音の声』によるプロジェクト。グッズ販売や募金を通じて、東北ライブハウス大作戦の3会場を中心に各ライブハウスを支援。

SAVE THE LIVEHOUSE作戦

東北ライブハウス大作戦によるプロジェクト。写真家・石井麻木さんの写真と参加ライブハウスのロゴマークが入ったTシャツを販売し、売上をライブハウスに寄付する。

ライブハウスネバーダイ

TOYOTA ROCK FESTIVALなどを手がけるイベント企画ユニットらが発起したプロジェクト。全国のライブハウスやクラブにステッカー(1,000円)、キーホルダー(3,000円)を配布し、売上を全額会場に寄付する。

SUPPORT YOUR LOCAL LIVEHOUSE

関西で活動するハードコアバンドのメンバーで構成されるグループ・SMDcrewによるプロジェクト。チャリティTシャツ販売を通じたライブハウス支援を行なう。

MUSIC UNITES AGAINST COVID-19

ロックバンド・toeが発起したプロジェクト。全国100か所以上のライブハウスのうち、支援したい店舗から「フォルダのアクセス権」を支援したい金額で購入すると、70組以上の参加アーティストの楽曲にアクセスできる。

SAVE THE LIVEHOUSE

MASH BROWNのGt.小田翔武さんらが発起したプロジェクト。全国のライブハウスにドリンク代を前払いすることで、ライブハウスを支援できる。

God save us ライブハウス

大阪梅田のライブバー『ムジカジャポニカ』が企画したドネーショングッズ販売プロジェクト。ソラミミスト・安齋肇さんがデザインするTシャツやトートバッグを、支援したい全国のライブハウスから購入できる。

For Our Live Houses

名古屋のライブハウス・レーベル運営企業、RAD CREATIONによるプロジェクト。東海地区アーティストのコンピレーションアルバムやグッズの販売を通じて、全国のライブハウスを支援する。

http://radcreation.jp/forourlivehouses/

LIVE ONE PROJECT

元ライブハウス店長の成瀬伸哉さんらによるプロジェクト。購入者限定リターンつきのラバーバンドほか、グッズ販売を通じて全国のライブハウスを支援する。

LIVE FORCE, LIVE HOUSE.

タワーレコードによるプロジェクト。第一弾として、全国の独立系のライブハウス約350店を対象に、ピンズ(ピンバッジ)の販売を通じて支援を行なう。支援するライブハウスは今後追加されていく予定。

OVERCOME THE VIRUS

ロックバンド・lynch.によるプロジェクト。書き下ろした楽曲を販売し、これまでに出演した全国のライブハウスへ寄付する。

OVERCOME THE VIRUS

Don’t Stop Music

シンガー・Meg-miによるプロジェクト。オリジナルTシャツやトートバッグを販売し、売上をライブハウス存続のためのクラウドファンディングなどにあてる。

『KILL’EM ALL FAKIN’ METALS』『同 2』復刻・デジタル配信

ヘヴィメタルライブイベント・KILL’EM ALL FAKIN’ METALSによるプロジェクト。国内ヘヴィメタルバンドオムニバスアルバム2枚を復刻・デジタル配信し、売上をライブハウスに寄付する。

#LiveHouseNeverDie

ヴィジュアル系ロックバンド・Dによるプロジェクト。該当楽曲をダウンロードまたはサブスクリプションで聴くと、Dがこれまで出演した日本各地のライブハウスへ配信収益の10%が自動分配される。


☞ 地域のライブハウスを対象とした支援

LIVE HOUSE AID in SAPPORO

札幌のミュージシャンらによるチャリティーアクション。ダウンロード販売型のオムニバスアルバムを購入すると、札幌の4つのライブハウスに寄付される。

ONGAESHI-音返し-

LIVE HOUSE AID in SAPPOROの活動に感銘を受けてスタート。ダウンロード販売型のオムニバスアルバムを購入すると、札幌の4つのライブハウスに寄付される。

札幌ロッカーズライブハウス支援プロジェクト

パンクロックを中心とした札幌のバンド・ミュージシャンの楽曲をダウンロード販売し、売上をライブハウスに寄付するプロジェクト。

J-WAVE×BEAMS RECORDS ライブハウス支援Tシャツ販売

J-WAVEによるプロジェクト「#音楽を止めるな」の一環で、BEAMSの音楽関連レーベル『BEAMS RECORDS』の制作協力のもとスタート。J-WAVEにゆかりのあるデザイナーや写真家らによるTシャツを販売し、東京都内を中心としたライブハウスに売上を寄付する。

長野ライブハウス支援プロジェクト

長野のパンクロックバンド・MID LOW HIGH HIGHとTHE INRUN PUBLICSによるプロジェクト。オリジナルTシャツの売上を長野市内のライブハウス・クラブに寄付する。募金も受付中。

LIVE WITH OUR LOCAL

静岡のライブハウス『Shizuoka UMBER』によるプロジェクト。オリジナルTシャツを販売し、その利益を地元バンドへのチケットノルマ支援にあてる。地元以外のツアーバンドに関しては機材費を支援する。

Play For Kumamoto 2020

熊本にゆかりのあるミュージシャンらによるプロジェクト。コンピレーションアルバムを販売し、売上を熊本県内のライブハウスに寄付する。

K.M.N.C(KEEP MAKING NEW CULTURE)

沖縄のライブハウス・スタジオから支援したい店舗を選び、オリジナルTシャツを購入することで支援できる。

SUPPORT – 支援プロジェクト(クラウドファンディング) –

音源・グッズ販売プロジェクトと同様、全国・地域・複数のライブハウスを対象とした支援を目指すクラウドファンディングプロジェクトを紹介。個別の支援については各クラウドファンディングサイトをチェックしてみてほしい(下部にリンクあり)。

無観客ライブ配信サーキットフェス 『ライブハウスジャッジメント』

神戸にゆかりのあるアーティストが神戸のライブハウスとともに発信する、無観客ライブ配信サーキットフェス。開催は4月14日だが、アーカイヴは4月17日まで配信予定。

【BFH】署名だけじゃ終わらない! ビートライブ生配信でクラブシーンを守りたい!

クラブ・ライブハウスやアーティスト支援を目的に、インディーズのビートメイカーによる自宅ライブ配信イベントを予定。

新型コロナから博多のライブハウスを守りたい!

ジャズコーラスグループ・The Cotton Sistersのチバマサミさんが立ち上げたプロジェクト。福岡市内の全ライブハウスの支援を目指す。シーナ&ロケッツの鮎川誠さんも協力。

STAY STRONG PROJECT

動画・Web制作企業、レーベル運営企業などのチームによるプロジェクト。川越・札幌・新宿・横浜の計5つのライブハウスから選んで支援できる。リターンのグッズデザインは、SHADOWSやNANBA69のイラストなども手がけるTATSUYAさん。

  • 募集終了:2020年5月15日(金)
  • 支援金額:2,000円から
  • 公式サイト
    ※サイト内に各ライブハウスのクラウドファンディングページ(CAMPFIRE)へのリンクあり
ライブハウスを守ろう 『I can’t live without LIVE!!』

各ライブハウスのYouTubeチャンネルなどを通じて、無観客ライブの配信を予定。

実家のライブハウスBAR ASiAを、そして長野県のライブハウスを助けたい!

長野県岡谷市でライブハウスを運営するミュージシャンによる、地元の音楽シーンを救うためのプロジェクト。

思い出野郎Aチーム presents ソウルピクニック・ファンディング

ソウルバンド・思い出野郎Aチームが発足。これまでに出演した会場と、今年出演予定だったライブやフェスの会場を対象にした支援企画。

【アカルイツナグミライ】音楽CDプロジェクト

愛知県豊田市の音楽制作スタジオ・VoxBoxStudioによるプロジェクト。コロナ禍で活動自粛中のクリエイターらとCDを制作し、ライブハウスやイベントに提供、売上を寄付する。


☞ クラウドファンディングサイト


ライブハウスに行かない人にはなかなか理解してもらえないかもしれないが、音楽ファンにとってライブはただの趣味じゃない。運営者やアーティストにとっても、もちろん収益を生む重要な場ではあるが、単にビジネスの一言で括れるものではない。

ライブハウスや劇場への助成金を求めて30万筆以上の署名を集めた「#SaveOurSpace」をはじめ、インパクトを持つプロジェクトも生まれてきている。いち音楽ファンとして自分にできることは、小さくてもいいから行動に移すこと、そして今まで以上に音楽を好きでいることだと、この記事を書きながら強く思う。

(文・三橋温子)
(撮影・望月柚花)