全国5か所同時中継ライブ「GOOD PLACE」の出演者全15組を紹介! 各ライブハウスからのコメントもあり

曽我美 なつめ

曽我美 なつめ

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新型コロナウイルスの猛威がまだまだ衰えぬ中、様々な業界で「新しい生活様式」に応じた試みが始まっている。これは音楽業界に関しても同じで、その新たな挑戦の1つともなっているのが9月5日(土)に開催されるマルチストリーミングライブ「GOOD PLACE」だ。

今回、業界初の取り組みとも言えるこの「GOOD PLACE」について、イベントの見どころや参加アーティスト、そして各ライブハウスのブッキングご担当者からいただいたイベントへの熱いメッセージをご紹介していこう。

※現時点では15組中14組が発表済み。あと1組は発表され次第、追記します。


全国どこでもライブが見れる!
オンラインイベント「GOOD PLACE」とは?

GOOD PLACE -Live Together,Rock Together-

配信日時
2020年9月5日(土)18:00~

出演アーティスト
愛はズボーン
河内REDS
HimeKyunBand(ひめキュンフルーツ缶BAND形態)
Lilly drop
なづき 他

開催場所
東京・新宿LOFT
大阪・LIVE HOUSE Pangea
愛媛・松山サロンキティ
沖縄・桜坂セントラル
北海道・苫小牧ELLCUBE

チケット販売価格
2,000円(購入はこちら

オフィシャルサイト
https://good-place.live/

今回開催される「GOOD PLACE」は、全国のライブハウスをオンライン上で同時中継し、見たいライブハウスの映像を自由に切り替えながらライブを楽しめるオンラインサーキットイベント。もちろんオンラインで配信ライブを見る形となる為、各種端末さえあればイベント当日はどこでもライブを見ることができるというのが嬉しいところだ。

今回開催場所に名を連ねているのは、全国5か所のライブハウス。東京・新宿LOFT、大阪・LIVE HOUSE Pangea、愛媛・松山サロンキティ、沖縄・桜坂セントラル、そして北海道・苫小牧ELLCUBE。各地からそれぞれ3組ずつ、計15組のアーティストが出演する運びとなっている(※現時点では14組が発表済み)。

出演するアーティストは音楽シーンの前線で活躍するバンドや、全国的な知名度こそ低いものの、各地の音楽シーンが自信を持ってプッシュする新進気鋭のシンガーまで実に様々。きっと今まで知らなかった、新たな素晴らしい音楽に出会える機会となること間違いなし。

そんな本イベントに出演するアーティストそれぞれの見どころを、各ライブハウスごとに語っていこうと思う。全出演者を楽曲と共にトレイラー形式でまとめたこちらの映像も、あわせてぜひチェックして欲しい。

youtube動画

東京屈指の音楽発信の地
新宿LOFT出演アーティストはこちら!

BUGY CRAXONE

北の大地・北海道より上京し、活動20年を越えるBUGY CRAXONE(ブージークラクション)。怒髪天・増子直純主宰レーベル「Northern Blossom Records」所属の経歴もある実力派バンドだ。Vo./Gt.すずきゆきこの持つ、自身の強い意志を思わせる張りのある歌声。彼女の声はきっとリスナーの胸の内に、強烈な印象を残していく事だろう。

TERRASEA

メンバー全員が沖縄出身ながら、現在は東京を拠点とし精力的な活動を行うTERRASEA(テラス)。彼らの奏でる音楽は混じり気のない、どこまでも真っ直ぐな青さがやはり大きな魅力だろう。間違いなく今この瞬間の彼らにしか歌えない音楽を、全力で我々にぶつけてくる。彼らはいつだって、きっと最大瞬間風速を更新しながら走り続けているのだ。

新宿LOFTからのコメント

今回のGOOD PLACEの話を頂きブッキングを考えた結果、東京のライブハウスとしては各地参加ライブハウスの地方出身、東京在住アーティストを中心にブッキングしました。新しい形での配信番組で、リアルなフェス感覚を味わえるイベントとして、配信イベントの未来を感じられそうで今からとても楽しみにしています。是非お客様にも、お酒を片手に色んなライブハウスを回って、SNSを使ってあのリアルな共有感覚を思い出して頂ければと思います。

新宿LOFT 大塚智昭(ロフトプロジェクト音楽統括)

関西の音楽シーンの雄
Live House Pangea出演アーティストはこちら!

愛はズボーン

大阪・アメリカ村を拠点として活動し、今や関西のインディーズシーンでは知らない者はいないと言われる程の存在となっている愛はズボーン。ポップでサイケ、しかしロックな中毒性の高いそのサウンドで多くのファンを魅了して止まない彼らが、今回オンラインサーキットという場でどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか要注目だ。

浪漫革命

最新作『ROMANTIC LOVE』がTOWER RECORDSバイヤーによるプッシュ企画、「タワレコメン」2020年7月度ラインナップに選出されたことも記憶に新しい浪漫革命。海辺で緩やかな波打ち際に揺蕩うかのような、心地よい浮遊感をもたらす彼らの音楽。まだまだ暑さの続く、この夏を乗り切るにはもってこいのヒーリングミュージックとなっている。

河内REDS

2019年にメジャーデビューを果たした河内REDS。バンドのバックボーンであるハードな音像はそのままに、彼らは自身の音楽をより多くのリスナーの心を掴むポップロックへと昇華させた。それでも楽曲の中には、どこまでも血の通った人間臭さが垣間見える。ロックバンドに育てられた私たちにとっては、それが非常にニクくて堪らないポイントだ。

Live House Pangeaからのコメント

先の見えない状況だからこそ、新しい挑戦に向かっていく人のお誘いが嬉しくて参加しました。ライブハウスのプライドをかけてブッキングしたこの3バンドは、それぞれ関西を代表するポテンシャルを持ったバンドだと思っています。オンラインだからこそ、フラットに地域性を楽しんでもらえれば嬉しいです。

Live House Pangea 吉條壽記

瀬戸内の海から全国へ
松山サロンキティ出演アーティストはこちら!

HimeKyunBand(ひめキュンフルーツ缶BAND形態)

地元愛媛県のローカルアイドルグループながら、そのラウドでハードコアな音楽性やステージが都市部でも高く評価されるひめキュンフルーツ缶。新体制となった第2期からはバンド表記もHimeKyunFruitCanへと変更され、先代から受け継いだパッションはそのままに、彼女たちは今なおさらなる進化を模索し続けている。

PUTAINS

時代の最先端をゆく都市部の音楽シーンにも、負けず劣らずのグッドミュージックを生み出すPUTAINS(ピュタンズ)。社会体制に反発することも、音圧で民衆を威嚇することも無い。彼らは只々一度きりの人生をGOODに生きよう、というYOLOなムードを、緩やかでハッピーなサウンドを以て多くのリスナーに提示してくれる。

bootleg verrolls

情動的な轟音の中に込められた、繊細で人間味を帯びた直情的な歌詞とのコントラストが聴く者の胸を揺さぶるbootleg verrolls(ブートレッグ ベロルズ)。彼らが放つ、ギターの叫びにも似た鳴動に内包されたメッセージ。それは、俺は俺を生きる、だからお前もお前を生きろ、という、人間1人ひとりを個に帰すどこまでもシンプルなものに尽きるのだ。

松山サロンキティからのコメント

名だたるライブハウスさんに混ぜて頂け、自分としても拘りの強い良いブッキングになりました。今回はバンド編成のアグレッシブかつキュートなHimeKyunFruitCan。しっかり効いたタイトなグルーヴでフロアを心地よい空気に包むPUTAINS。暮らしの中で浴びる不条理や齟齬をその轟音に乗せて放つbootleg verrolls。あとは伝わるかどうかってとこだと思います。サロンキティが歩んできた26年間、コロナ以降自粛期間の努力が形になるよう、最善を尽くしたいと思います。よろしくお願いします!

松山サロンキティ 武花 正太(店長/ブッキングマネージャー)

南の島の個性派が揃い踏み
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Lilly drop

男女混声によるツインボーカルを武器として、ロックやソウル、ファンクやヒップホップ等のジャンルに縛られないユニークなサウンドを奏でるLilly drop。アーバンライクでメロウ、そしてグルーヴィーなメロディー。これらを主軸にどこか気だるげでムーディーな雰囲気と、遊び心のあるポップなお茶目さを兼ね備えた魅力が光るバンドとなっている。

デラックス×デラックス

メンバー総体重530kgというインパクトもさながら、演奏力と歌唱力も驚くべきクオリティの高さを誇るデラックス×デラックス。色モノバンドと敬遠することなかれ、観客の目を釘付けにして離さないそのパフォーマンスには、誰しも思わず夢中になる事間違いなし。パンチの利いたエキサイティングなそのステージを、ぜひその目に焼き付けて欲しい。

BUMBA

南の島の楽園・沖縄の青い海と空が瞼の裏に浮かぶ、爽快感と開放感に溢れたメロディックなサウンドが大勢のパンクロックリスナーの耳を惹き付けるBUMBA(ブンバ)。活動拠点である地元沖縄では、ドラマ主題歌に抜擢されるほどの知名度を持つ彼らが、当日どれほど熱量の高いステージングを全国に叩き付けてくれるのか期待したい。

桜坂セントラルからのコメント

沖縄は元々、ジャンルを飛び越えてバンドマン同士の交流が深い地域です。ゴリゴリのハードコアとガールズポップが対バンなんて事も珍しくありません。そこから生まれる新しい感性による、沖縄独自のミクスチャー的な音楽文化がこの地にはあると思います。

今回の3バンドも偶然ですが見事にジャンルはバラバラ。観る者皆驚く歌謡曲パフォーマンス集団DX×DXに、シティポップをベースとしつつ沖縄には今まで無かったオシャレ感が武器のLilly drop、思わず拳を上げて一緒に叫びたくなる楽曲と沖縄ならではの人情を兼ね揃えたBUMBA。○ュージック○テーションぐらい異種交流になってしまいました。しかし、それぞれが沖縄の若手トップシーンを担うバンドです。海を飛び越え、画面を飛び越え、沖縄バンドシーンの最先端が皆に刺さる事を期待してます。

桜坂セントラル いっせー(ブッキング担当)

北の大地から愛を込めて
苫小牧ELLCUBE出演アーティストはこちら!

なづき

18歳とは思えないほどの艶めいたスモーキーな歌声を持つシンガーソングライター、なづき。彼女がどこまでも丁寧に、そして繊細に紡ぐその歌の世界観は、自分でも気づかぬうちにいつの間にか彼女の歌が心の中に存在しているような。そんなナチュラルさを以て私たちの内側に浸透していく、不思議な透明感を持っているように思う。

The Triops

聴く者の胸の内に、どこか懐かしさと郷愁を思い起こさせるギターロックバンドThe Triops(ザ・トリオプス)。まだ初々しさの残るサウンドだからこそ感じる、彼らの無垢で純粋さすら感じる音。それを聴けば音楽好きが誰しも必ず持つ、音楽を好きになったばかりのあの頃の己の姿が、遠く記憶の奥底から呼び起こされるのではないだろうか。

 INViSBL

今年活動15周年を迎え、様々な壁を越えながらも歩みを止めず走り続けるINViSBL(インビジブル)。彼らの生き様を体現するような、疾走感溢れるエモーショナルなラウドロックサウンドは、これまでにも大勢のキッズのハートを打ち抜いてきた。彼らのこれまでの軌跡とこれからの未来を繋ぐ、パワフルな熱量迸るそのライブパフォーマンスを刮目せよ。

苫小牧ELLCUBEからのコメント

北海道苫小牧市にあるライブハウスELLCUBEのカワギシと申します。まさか! 最前で最新のフェスに参加出来るとは思いもよらず! 素直にうれしいです! 今回は苫小牧に縁がある子達と一緒に参加させていただきます。19歳シンガーソングライターの「なづき」ちゃん。大学生4人組の「The Triops」。地元にいながら発信を続けている「INViSBL」。こちらの3組で何かを届けられたらと思っています。せっかくのこのチャンス、色々な方に見てもらえるようにライブハウスがこの3組をしっかりサポートしてよいモノ届けます!

苫小牧ELLCUBE カワギシユウキ


時代の最先端をゆくオンラインライブイベントを見逃すな!

流行病の感染拡大を防ぐ為、オンラインイベントの可能性を模索する1つのプロトタイプとなる「GOOD PLACE」。それだけでなく結果として、このイベントは全国のライブハウスを繋いで、土地や距離の垣根を越えた音楽シーンの発信を実現するきっかけともなっている。

今回の形のような音楽イベントの手法がもし今後増えていけば、最先端の音楽はもはや東京や大阪だけのものでは無くなる日も、もしかしたら近いのかもしれない。ぜひ全国の音楽を愛する人々が、各地のまだ見ぬ音楽との出会いも経験しつつ、業界初ともなるこの試みの立会人となって頂ければ幸いだ。

さらに今回、この「GOOD PLACE」が実現に至るまでの軌跡を、ドキュメンタリー作品として映画化するプロジェクトも立ち上がっている。その映像作品制作の為のクラウドファンディングも行われているそうなので、興味のある方はぜひそちらも支援してみると良いだろう。

新型コロナウイルスなんかで音楽を、ライブシーンを終わらせはしない。

むしろ音楽というカルチャーは、まだまだこれから次のフェーズに突入していく。大勢の人々による数多の希望と光を以て、まさに今日ここから新しい世界が始まっていく文化なのだから。

(取材/文・曽我美なつめ)