これから一人旅をする予定のある人で、旅先へ向かう電車の中や知らない町を散策するときに聴く音楽を探している人はいませんか? 一人旅は新たな刺激や感動を与えてくれるものですが、シーンごとにマッチした音楽をBGMにすることで、そのときの情景や心情が音楽とともにより一層記憶に刻まれます。
そこで今回は、旅好きの筆者が実際に聴いているおすすめの楽曲やアーティストを、旅のシーンごとにご紹介します。
電車の車窓から景色を眺めながら聴きたい音楽
『FINAL FANTASY XI』サウンドトラック
『FINAL FANTASY XI』は2002年にリリースされたオンラインゲーム。広大なマップの中をプレイヤーが散策して、敵を倒したり珍しいアイテムを入手したりしていくゲームです。その広大なマップの中には平和な町や立派なお城、広々とした草原、美しい海などさまざまな場所があり、それぞれの場所ごとにマッチした音楽がプレイヤーをゲームの世界に引き込んでいきます。
そんな魅力あふれるファイナルファンタジーのサウンドトラックは、新幹線の車窓から景色を眺めながら聴くのがおすすめ。ゆったりと優しいBGMが、景色が主役のまま気持ちを高めてくれます。
冒険心を掻き立てられる音楽や心に染みわたる音楽もあるので、自分の心情に合わせて選んでください。旅先に向かう電車の中で聴けば、これからの旅へのワクワクがより一層膨らむことでしょう。
都会の夜景を鑑賞しながら聴きたい音楽
Coldplay(コールドプレイ)
コールドプレイはイギリスで結成されたロックバンド。U2やレディオヘッドから影響を受けた壮大で美しいサウンドが、世界中の音楽ファンを魅了しています。彼らの楽曲を聴いていて感じるのは、内向的で繊細だけどポジティブであること。相反する性質を同居させ、聴き手にさまざまな感情を感じさせることができるのが、コールドプレイの魅力です。
そんなコールドプレイの楽曲は、都会の夜景を見ながら聴くと、より一層に魅力を感じるでしょう。ネオンが彩る都会の美しさ、人がたくさんいる中で感じるさみしさなど、都会で感じる複雑な心情を音楽が表現してくれているように感じ、切ない気持ちになります。東京タワーなどでゆっくり夜景を見ながら聴くのがおすすめです。
ポジティブな感情だけでなく、このように少ししんみりした感情に思いきり浸れるのも、一人旅の魅力だと思います。
田舎を散策しながら聴きたい音楽
久石嬢
久石嬢は、ジブリ映画や北野武監督の映画の音楽を制作している作曲家。いつまでも耳に残る聴きやすいメロディで、ジブリ映画ファンでなくても楽しめる曲がたくさんあります。
また、決まった音の動きを反復するミニマル・ミュージックに影響を受けており、シンプルな構成の曲が多いのも特徴です。とても穏やかで心が落ち着くため、ヒーリング音楽としても人気があります。
田舎のゆったりと時間が流れる空間で聴くと、音楽と景色で心が浄化されて心地いい気持ちになれます。日本の夏の原風景を感じることができる『Summer』や、穏やかだけど少し切ない『あの夏へ』は、筆者が好きな旅先である岐阜県高山市で必ず聴く曲。高山の豊かな自然や人の温かさ、田舎のゆったりした雰囲気にこの曲はピッタリで、とても心が癒やされます。
開放的なビーチでゆったり楽しみたい音楽
Jack Johnson(ジャック・ジョンソン)
ジャック・ジョンソンはハワイ州オアフ島出身のミュージシャン。家族や環境を大切にする彼から生み出される音は、とてもやさしく風通しのいいサウンドです。現代のサーフミュージックの象徴とも言われ、南国の雰囲気を感じさせる癒やしの曲がたくさんあります。
ジャック・ジョンソンはゆったりした開放的なビーチで聴くのがおすすめ! 沖縄や海外のビーチで聴くのが一番マッチすると思いますが、気軽に行けないという方におすすめなのが熱海にあるサンビーチ。
東京から約1時間ほどで行けるスポットですが、白い砂浜と広々とした海のある熱海サンビーチは南国の雰囲気があります。その場所で、一人でゆったりビーチを眺めながらジャック・ジョンソンを聴いてると、至福の時間を体験できますよ。
また、熱海サンビーチでは花火大会や夜のライトアップも魅力的。昼間はジャック・ジョンソンの音楽を聴きながらビーチを散策、夜は幻想的な景色を楽しんでください。
音楽は旅先の景色を彩るもの
美しい景色はそれだけでも十分魅力的ですが、その景色に合った音楽があるとさらに感情が揺さぶられます。大きな感情の変化があると記憶にも残りやすく、いい旅の思い出にもなるのではないでしょうか。一人旅をするときにはぜひ音楽をお供にしてみてください。
(文・佐合良太)