現役高校生がガイドする音楽の世界旅行【黒田の音楽定期便 #1】

黒田

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はじめまして。黒田といいます。普段は公立高校のサッカー部に入っている、いたって普通の高校生です。

しかし、そんな私にも唯一大好きな趣味があります。それは「音楽」です。元々、父親が70’s〜80’sソウルやシティポップを聴いており、さらにジャズを聴いている祖父の影響を受け、中学生で広く音楽を聴くようになりました。そして高校生になり、もっとたくさんの人たちと音楽を共有したいと思い立ち、Instagramなどで音楽紹介をするようになりました。そこから、音楽つながりのお友達ができたり、レーベルのお手伝いをさせて頂いたりと、様々な出会いがあって今に至ります。よければ是非フォローよろしくお願いします(こちらから)。

今回は、私が「音楽の世界旅行」をガイドするということで、9組のアーティストを世界中から厳選してお届けします。願わくは、ラジオ番組の『JET STREAM』のような気分を味わってもらえたら幸いです。


台湾のやさしさに包まれる

では、まずは台湾に出かけてみましょう。

椅子樂團(The Chairs)
「巴黎德州(Paris, Texas)」

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台湾の3ピースバンド。中国や台湾を彷彿とさせる中華っぽい歪みのかかった音と、ピーンと張りのあるギターで、靄のかかったようなベッドルームポップを奏でます。

このバンドはアルバムごとに顔を変えています。例えば2ndアルバムの『樂芙莉聖代 Lovely Sunday』はヨーロッパやタイの音楽から影響を受けていたり、3rdアルバムの『Real Love is…』はベッドルームポップ全開だったりと、枠にとらわれず自分たちのやりたい音楽でリスナーを楽しませていて、そういうところもこのバンドの魅力です。

また、バンドメンバー個人個人も、サニーデイサービスやcero、Lampなどの日本のバンドをよく聴いているらしく、日本と台湾の交流関係も垣間見えます。これからも仲睦まじい関係が続けばいいですね。

ハワイの夜を愉しむ

では次に、南国ハワイに出かけてみましょう。

Mackey Feary Band(マッキー・フェアリー・バンド)
「You’re Young」

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ハワイの名グループ、KALAPANAの元メンバーのMackey Fearyが結成したのがこのバンド。南国の風を感じさせる美しいグルーヴとコーラスで、目を閉じればそこにはハワイの夜景が広がっているかも。

このアルバムのジャケット写真もホノルルの夜景だそうで、この写真を見るだけでもハワイを感じられます。彼は43歳で自殺してしまい、Mackey Feary Band名義ではアルバム2枚しか残っていないのが悔やまれますが、この2枚を私たちが大切に聴いていくことで彼の名も後世に語り継がれていくのではないでしょうか。

KALAPANA(カラパナ)
「The Hurt」

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よければ、Mackey Fearyが以前所属していたKALAPANAも聴いてみてください。Mackey Feary Bandとはまた違って、ハワイアンAORの魅力を存分に醸し出しています。AORの名の通り、ロック要素もしっかり含まれていて、オーガニックなサウンドを奏でつつ、爽やかな余韻を残してくれます。個人的には、KALAPANAを聴きながらハワイのビーチを楽しんでみたいというちょっとした夢もあります。

トルコ/オランダの謎のサイケロックバンド

次はヨーロッパに向かいます。

Altın Gün(アルトゥン・ギュン)
「Yüce Dağ Başında」

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トルコとオランダの混成バンド。ジャンルとしては、ターキッシュ・サイケデリアやアナドル・ロックと呼ばれるサイケロックの一種を軸にして曲を作っていて、全体を通してエレクトロサイケを匂わせるバンドです。

ルーマニアでも、彼らの1stアルバムは「過去30年以内にリリースされた最高のエレクトロニック作品のひとつ」と評価されているという実績が。さらに、伝統楽器のサズやコンガの民族音楽にでてくるような音で、あなたを本場トルコの世界へと誘います。

しかし、「トルコの音楽とか聴いたことないし、どうせ変な感じなんでしょ」と思っている方たちもいると思います。もちろん、初めて聴いた時にはそう感じるでしょう。でもとりあえず聴いてみませんか。少し聴き続けているとクセになるリズムが頭から離れなくなって、きっと沼にはまってしまいますよ。

もし、Altın Günがコアすぎて聴きにくいと感じるという方は、こちらのアーティストから入ってみてはどうでしょうか。軽く紹介しておきます。

Cem Karaca(ジャム・カラジャ)
「Gılgamış」

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アナドル・ロックやブルース、フォークロックなどのクロスオーバーサウンドで、欧米の大衆的なジャンルとトルコのロックが程よくぶつかり合って聴きやすい曲になっています。是非ご一聴ください。

ポルトガル語とギターのハーモニー

最後に、地球の反対側のブラジルに飛んでみましょう。

Mariana Froes(マリアナ・フローズ)
「Eu」

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18歳のブラジルのシンガー。ファンはすでに70万人を超え、アルバムリリースまでには至らないものの、EPを発表していたりと精力的に活動しています。

MPB(エミぺーべー)やボサノヴァ、サンバなどのアーティストから受けた影響を存分に自らのサウンドに取り込みつつ、それらを甘美な歌声と少ない音数でオブラートに包み込む。そんな彼女の楽曲は、白昼夢のような浮遊感さえ感じさせます。

彼女は、Chico BuarqueやCíceroなどのアーティストとの共演を夢見ていると語っていましたが、その日が訪れることも十分あり得ると思います。Chico Buarque、Cíceroの楽曲も是非聴いてみてください。

Chico Buarque(シコ・ブアルキ)
「Essa Moça Tá Diferente」

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Cícero(シセロ)
「Tempo de Pipa」

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70’sシティポップをルーツにもつ現役大学生バンド

おまけで、日本のアーティストも一組紹介しようと思います。

猫戦(ネコセン)
「ヴァーチャル・ヴァカンス」

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京都を拠点にするバンド、猫戦。アンニュイな雰囲気や懐かしさも感じさせつつ、丁寧に一音一音鳴らしているのがわかる、魅惑のバンド。ミニマムな音作りではありますが、決してか細くはありません。

ボーカルの歌声も川のようになめらかではあっても、そこにはしっかり芯が通っていて、それこそ人間の心のように柔軟に、かつ自分を律している意思があるように思えます。歌詞についても、他とは似ても似つかぬ世界観。この「ヴァーチャル・ヴァカンス」という曲では、ネットサーフィンという【二次元的なテーマ】と実際の海での【三次元的なエピソード】をかけた表現をしており、旅行できないこのご時世でも、そうでないときでも通じるものとなっています。

このように、どこを食べても美味しい料理のようなバンド、猫戦。聴いてほしいです。



今回は「音楽の世界旅行」と題して、独特な世界観を持つ計9組のアーティストを紹介してきました。世界には様々なジャンルの音楽があふれていますが、日本人、特に音楽好きの若者の方が聴いたことのないジャンルもたくさんあるのではないでしょうか。これを機に、もっとたくさんの国の音楽を聴いてみてほしいと願っています。今まで聴こうとも思わなかった異国の音楽に触れ、思わぬ素敵な出会い、なんてこともあると思います。その折には、私にも教えて頂けると嬉しいです。InstagramのDMで待ってます(笑)

お読みいただきありがとうございました。またどこかでお会いいたしましょう。

(文・黒田)