朝は慌ただしく過ぎていくものですよね。「あと5分」と布団から出たくない日もあれば、思いがけず寝坊してしまう日もあり、大事な朝ごはんの時間が削られてしまうことも。しかしそんな朝にも音楽があればどうでしょうか。
音楽は色とりどりの音を私たちに届けてくれるものです。音楽をタイマー代わりに流しながらであれば、慌ただしい食事の時間も自然と楽しくなるのではないでしょうか。
ここでは忙しい朝にピッタリの5曲を、おすすめの朝食メニューとともに紹介していきます。すべて約3分の曲なので、駆け足で食べる際の時間の目安にしてみてください。急ぎつつも楽しい朝食タイムを過ごしましょう！
寒い朝には温かいミネストローネを
SLMCT
『Lies』
2分50秒と3分には少し足りないですが、まずはこちらから。2014年に結成され、小川悟（Vo./Gt.）、島田将羅（Ba.）、大平 “王将” 雅樹（Gt.）、上羽一志（Dr.）からなるSLMCT（スリムキャット）。4人が拠点とするのは兵庫県西宮市。
なんと言っても特記すべきは、イタリア生まれアメリカ育ちというバリバリの帰国子女であるVo./Gt.小川の、なめらかで少し高めの歌声から発せられる英語です。この楽曲は、小川がある日大好きだった恋人の日記を見てしまい、その内容をもとに女性目線で書いたもの。全英詞でありながらYouTubeでは和訳もついているので、英語が苦手な人にもおすすめです。
コメント欄を見るとわかるように、日本語はもちろん英語や韓国語、スペイン語など言語はさまざま。世界中で聴かれていることがうかがえます。
レトルトやカップのミネストローネは、すぐに食べられて栄養満点。ストックしておくと便利です。寒い朝には温かいミネストローネを飲みつつ、SLMCTの爽やかなギターと歌声を堪能してみてください。耳にスッと入ってくるメロディーが、朝の忙しい時間帯を落ち着かせてくれるはずですよ。
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ココナッツミルクを使ったケラグエンで南国気分を味わう
ego apartment
『1998』
南国気分を味わいたい朝には、サイパンの郷土料理であるケラグエンはいかがでしょうか。ケラグエンは、魚介やお肉をココナッツミルク・レモン汁・唐辛子であえるサッパリとした料理。もともと保存食なので、朝食用に作り置きしておくのがおすすめです。
なぜサイパンの郷土料理をセレクトしたかというと、ego apartment（エゴアパートメント）のリーダーでもあるDyna（Ba.）がサイパン出身だから。
ego apartmentは、大阪府堺市出身Peggy Doll（Vo./Gt.）、シドニー出身Zen（Vo./Gt.）のツインボーカルスタイルで、3人中2人が海外出身。『1988』は全英詞のため、思わず「あれ？ 海外アーティストの曲だったっけ？」と虚をつかれた気分になります。そのメロディーにどことなく懐かしさを感じる人も多いのでは？
彼らの創り出す楽曲は、Red Hot Chili PeppersなどのミクスチャーやLed Zeppelinなどの70’ハードロックをはじめ、さまざまな洋楽を彷彿とさせます。実際3人ともあらゆる洋楽に影響を受けているようです。そのルーツを感じさせるサウンドに、まったく異なる声質の2人によるメロディアスな歌とラップが乗り、懐かしさとともに心地よく私たちの心に響いてくるのです。
さらに注意深く聴いていくと、どこか南国のテイストも漂ってくる気がしませんか。ケラグエンを食べながら、南の風が吹くあたたかな場所へ3分だけ脳内トリップしちゃいましょう。
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甘いものが食べたい朝は、パンケーキで恋する乙女に
レトロマイガール！！
『カトレア』
忙しい朝に限って無性に甘いものが食べたくなる日がありますよね。そんな日にはレトロマイガール！！の『カトレア』と一緒に甘い甘いパンケーキをどうぞ。ホットケーキミックスと卵と牛乳を混ぜて焼くだけだから簡単に作れます。絞るだけのホイップクリームも常備しておけば完璧！
レトロマイガール！！は、 花菜はな（Vo./Gt.）、 絢咲あやき（Ba./Cho.）、ひらおか（Dr./Cho.）からなる19歳のスリーピースバンドです。
大阪発のエネルギッシュあふれる彼女たちが歌う『カトレア』は、男性に対してちょっぴり試すような乙女の心情を歌ったラブソング。ポップなメロディーとMVに出てくる女の子の笑顔が明るく元気な雰囲気を演出しながらも、女心の危うさがそこかしこに見え隠れする1曲です。
それはまるで甘いパンケーキのよう。真っ白なホイップやさまざまなフルーツは、恋愛の楽しい部分。バターが溶けてドロドロになるさまは、女心が秘めているちょっと黒い部分。甘いものが食べたい朝には、『カトレア』をBGMに自身の恋愛を思い出しながらパンケーキの甘さにとろけてみては。
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あいにくの天気の朝には、ポリッジで気分を和らげる
LUCY IN THE ROOM
『Taxi Driver』
天気の悪い朝にはぜひともLUCY IN THE ROOM（ルーシーインザルーム）の『Taxi Driver』を。
LUCY IN THE ROOMは、青山学院大学で同じサークルだったKohei（Vo.）、mii（Key.）、ROKU（Gt.）、近藤翔太（Ba.）、大晴・極（Dr.）の5人で結成され、下北沢を中心に活動中のシティロックバンドです。
楽曲は3分13秒。聴いているとイギリスの街並みをタクシーが走り抜ける光景が目に浮かんできます。颯爽としたメロディーにメンバーの息の合わさったグルーヴ。Koheiの少し掠れながらも甘さを感じる歌声に私たちも誘われることでしょう。
あいにくの天気の朝にはイギリス風のおかゆ、ポリッジを。オートミールに牛乳をかけて電子レンジでチンし、はちみつや砂糖をかけるだけ。
アシッドジャズやソウルなどを彷彿とさせる『Taxi Driver』を聴きながら、タクシーに乗ってイギリスの街並みを走り抜けていく光景を思い浮かべてみてください。ほんのり甘いポリッジの味わいも相まって、ゆううつな気分がだんだん和らいでいきます。
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やっぱり日本人の朝は和食でしょ
むぎ(猫)
『秋のU.F.O.』
最後は3分8秒で終わる朝ごはんのおともを紹介します。歌っているのはなんと猫。
むぎ(猫)（ムギカッコネコ）は、1997年7月に東京で生まれたのち、2002年からは沖縄移住を果たし2009年に永眠。5年ものあいだ天国を満喫し、2014年3月にはカイヌシのゆうさくちゃんによって新しい身体を手に入れ、「天国帰りのネコ」としてニャン生を満喫しているのだそう。
猫として作詞作曲はもちろんのことダンスに料理…しかも自宅で録音しているのだからあっぱれ。猫にまさかこんな能力があるなんてまだまだ世の中捨てたものじゃないですよね。慌ただしい現実に生きる私たちをなんとも愛らしい姿で魅了してくれる、それがむぎ(猫)なのです。
『秋のU.F.O.』を聴きながら食べる朝ごはんには、日本人の定番の和食をおすすめします。納豆もしくは卵かけごはんと、インスタントのお味噌汁があれば、立派な和定食です！
MVではむぎ(猫)が天ぷらを作りながら時折踊るシーンがあり、その愛らしい姿を観ていると、思わず笑顔がこぼれ癒されること間違いなし。「きょうも1日頑張ろう」という気持ちになるはずです。
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約3分で味わう至福の時間
3分と聞くと短いと感じる人も多いでしょう。しかし、音楽があると案外長く感じるのではないでしょうか？
今回紹介したアーティストの楽曲は、朝の忙しい時間に彩りを添えてくれる個性豊かな楽曲ばかり。音楽と一緒なら何気ない朝も至福の時間に変わること、そして同じ3分でもこんなにも表情の違う楽曲があることを知る機会になれば嬉しいです。
（文・あらたいと）
