イメージにピッタリ! 2018年〜2019年で話題になった車のCM曲10選

倉田 航仁郎

倉田 航仁郎

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なんとなく観ていたテレビから流れてくるCMで使われている音楽、意識して聴いたことはありますか? CMの印象を決定づける音楽には、意外なミュージシャンが起用されていることもあります。そこで今回はその中から、車のCM曲に注目してご紹介! 走る車の映像と見事にマッチした楽曲たちを、是非ご堪能ください。


SUBARU/XV
『ワタリドリ』 [ALEXANDROS]

2018年に放映されたSUBARU/XVのCM曲です。疾走感と伸びやかなボーカルが印象的な[ALEXANDROS]の『ワタリドリ』が、冒険心をくすぐるSUBARU車のイメージとベストマッチ。この曲を聴きながらドライブすれば、テンションが上がること間違いなしです。

ちなみに『ワタリドリ』は2015年に発売された10枚目のシングルで、同年発売されたアルバム『ALXD』にも収録されています。

SUBARU/FORESTER
『東京VICTORY』 サザンオールスターズ

2018年に放映されたSUBARU/FORESTERのCM曲です。海のイメージが強いサザンオールスターズの『東京VICTORY』が、車に乗って海を見に行く親子の様子とリンクして、スッと入ってきますね。

実はこの曲は、2014年にリリースした55枚目のシングルです。オリジナルアルバム『葡萄』や、ベストアルバム『海のOh, Yeah!!』にも収録されています。

シングルとしてのリリースからCM起用まで4年の開きがありますが、それでも放映当時から古い印象は感じることもありませんでした。時代や世代を超えて愛されるサザンオールスターズならではの楽曲ですね。

HONDA/INSIGHT
『years』 サカナクション

2018年に放映されたHONDA/INSIGHTのCM曲です。CMのナレーションも、サカナクションのボーカル山口一郎本人が務めることで話題となりました。

この曲は、2011年にリリースされたシングル『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』のカップリングとして収録された楽曲です。2018年にリリースされたベストアルバム『魚図鑑』にも収録されました。7年もの月日が経過してCM曲に起用されたにもかかわらず、一切古びた感じを受けずむしろ新しくすら感じるのは、さすがサカナクションです。

HONDAの最先端技術を結集したハイブリッド車と、サカナクションの融合。非常に相性の良い選曲ですね。

TOYOTA/C-HR
『With You』 MY FIRST STORY

2018年に放映されたTOYOTA/C-HRのCM曲です。洋楽のような雰囲気をまとった、ロックで疾走感溢れるMY FIRST STORYの『With You』。2018年にリリースしたアルバム『S・S・S』に収録されています。

さすがONE OK ROCKのボーカル/Takaを兄に持つだけあって、ボーカルのHiroは英語の発音と音楽センスがバツグンです。TOYOTAの誇るコンパクトSUVという、アクティブでいて都会的な雰囲気の車と非常によく合いますね。

HONDA/NEW SHUTTLE
『Right and Left』 Survive Said The Prophet

2019年に放映されたHONDA/NEW SHUTTLEのCM曲です。パッと聴いて日本人と思えないほど自然な英語の発音と音楽センスが魅力のSurvive Said The Prophet(通称サバプロ)の楽曲『Right and Left』が起用されました。

2018年にリリースされた、メジャーデビューアルバム『s p a c e [ s ]』に収録された1曲です。

まるで短い映画を見ているようなオシャレな映像と、洗練されたサバプロの楽曲がベストマッチ。このCMを観て、サバプロの曲は車との相性がとても良いのだなと実感しました。

HONDA/VEZEL
『小さな惑星』 King Gnu

2019年に放映されたHONDA/VEZELのCM曲です。この年、音楽業界に旋風を巻き起こしたKing Gnuの『小さな惑星』が起用されました。2020年リリースのアルバム『CEREMONY』に収録されている1曲です。

“このクルマ、世界ヴェゼル”というキャッチコピーとともに流れる『小さな惑星』は、日本人らしからぬセンスと音楽性のKing Gnuにバッチリとハマります。

ちなみにこのCMは、昼と夜のふたつの顔を表現しており、昼はKing Gnu、夜はFriday Night Plansの『HONDA』が起用されています。Friday Night PlansはボーカリストMasumiを中心とする音楽プロジェクトで、今後の活躍に注目が集まるシンガーです。

SUZUKI/ESCUDO
『デウス』 B’z

2019年に放映されたSUZUKI/ESCUDOのCM曲です。

B’z21枚目のアルバム『NEW LOVE』に収録された、ミディアムテンポで奏でる力強いロックチューン『デウス』。妥協せずに自分たちのスタイルを貫くB’zと、“妥協なきSUV”というコピーのESCUDOのイメージがピッタリです。

DAIHATSU/CAST
『セレンディピティ』 木村カエラ』

2019年に放映されたDAIHATSU/CASTのCM曲です。木村カエラ15周年の節目となる2019年にリリースされた10作目のアルバム『いちご』に収録されました。

『予測していなかった偶然によってもたらされた幸運』という意味を持つこの曲は、どこにでも気軽に出かけたくなる気軽さと女性らしい雰囲気を兼ね備えたこの車のイメージにとても合いますね。

SUBARU/LEVORG
『Into The Wild』 GLAY

2019年に放映されたSUBARU/LEVORGのCM曲です。このCMのために書き下ろされた、いい意味でGLAYらしくない挑戦的な楽曲です。

“迷うことはない。自分らしく走り続ければ、進むべき道は、見えてくる。”というSUBARU車をうまく表現したナレーションとGLAYの生き様がリンクして、とても相性が良い選曲になっています。

VOLKSWAGEN/UP!
『GUM』 中村佳穂

2019年に放映されたVOLKSWAGEN/UP!のCM曲です。

京都を拠点に活躍するシンガーソングライターの中村佳穂が2018年にリリースした3枚目のアルバム『AINOU』に収録された『GUM』。中村佳穂の楽曲をベースに構築された映像は、若き新進気鋭のアーティストたちが躍動し、情熱や美しさが表現されています。

バンドやソロなど、演奏形態をシーンに合わせて変化させながら進化していく中村佳穂。今後の活躍から目が離せません。


車のイメージと楽曲のイメージが見事にリンクする短編MVのような世界

たかがCM、されどCM。耳で視聴者をキャッチし、画面に目を向けさせる多種多様な楽曲たちのイメージは、思った以上に記憶に残るものです。この数秒間の世界に詰め込まれたストーリーを、さらなる高みに昇華させるのがCM曲の大きな役割。

しっかりとしたメッセージが込められた数秒間は、まるで短編映画や短いミュージックビデオを見ているかのようですね。これからも様々なCMが作られると思いますが、曲に注目してCMを観てみるのもオススメですよ。

(文・倉田航仁郎)